3遺族基礎年金・遺族厚生年金の年金額

遺族基礎年金は定額

 遺族基礎年金は定額で、配偶者がもらう場合、基本額に子の加算額(1・2人目/3人目以降)を加えた額になります。子がもらう場合、子が1人ときは基本額、子が2人以上のときは基本額に加算額(2人目/3人目以降)を加え、子の数で等分した額になります。(図表5)

【図表5】遺族基礎年金額の構成

<配偶者がもらう場合>

<子がもらう場合>

 それぞれの額は、2019年度の額で、基本額は780,100円(月額65,008円)、1人目・2人目の加算額は各224,500円・3人目以降の加算額は各74,800円)になります。(図表6)

【図表6】遺族基礎年金額(2019年度)

●配偶者がもらう遺族基礎年金額

基本額 加算額 合 計
子が1人のとき 780,100円 224,500円 1,004,600円(月額 83,716円)
子が2人のとき 780,100円 449,000円 1,229,100円(月額102,425円)
子が3人のとき 780,100円 523,800円 1,303,900円(月額108,658円)

●子がもらう遺族基礎年金額

基本額 加算額 合 計 1人あたりの額
子が1人のとき 780,100円 ── 780,100円 780,100円(65,008円)
子が2人のとき 780,100円 224,500円 1,004,600円 502,300円(41,858円)
子が3人のとき 780,100円 299,300円 1,079,400円 359,800円(29,983円)

遺族厚生年金は報酬に比例するが最低保障がある

 遺族厚生年金は、亡くなった人の給料や厚生年金保険の被保険者期間に応じて計算される老齢厚生年金(報酬比例部分)の4分の3に相当する額になります。したがって、被保険者期間が短いと、それだけ年金額が少なくなりますが、最低300ヵ月分は保障されることになっています。

【用語解説】

報酬比例部分

被保険者期間における報酬の平均と、生年月日に応じた乗率と、被保険者期間の月数によって求められる年金額。総報酬制が導入される前(平成15年3月以前)と導入後(同年4月以後)の期間を分けて計算します。

※「生年月日に応じた乗率」や計算式は、ねんきんABC「いくらもらえるの?②老齢厚生年金」や、ねんきんAtoZ「特別支給の老齢厚生年金と65歳以上で支給される老齢厚生年金はどう違うのですか?」などを参照してください。

 また、亡くなったのが夫で、亡くなったときに妻が40歳以上で子どもがいない、あるいは、亡くなった後で妻が40歳に達した当時は子どもがいたが、その子どもが18歳到達年度の末日を超えた(1・2級障害がある場合は20歳以上になった)ために遺族基礎年金がもらえなくなった場合、妻に支給される遺族厚生年金には「中高齢の加算」(2019年度の額で585,100円)が65歳になるまで加算されます。

【事例】

勤続10年のサラリーマンのAさんが亡くなったケース

10年間の賞与を含めた平均給料は40万円
妻Bさんは35歳、子どもは1人(8歳)

①妻Bさんには子どもがいるので、子どもが18歳到達年度の末日を超えるまで遺族基礎年金(基本額+子の加算1人分)が支給される。

遺族基礎年金:780,100円 + 224,500円 = 1,004,600円

②Aさんは厚生年金保険に加入中に亡くなったので、遺族基礎年金に上乗せして、遺族厚生年金が支給される。

遺族厚生年金:【40万円 × 5.481/1000 ×300月(最低保障)】の4分の3
        として計算 ⇒ 493,290円

③Bさんが45歳のとき、子どもが18歳到達年度の末日を超えるため、遺族基礎年金は支給されなくなる。代わりに遺族厚生年金に「中高齢の加算」が加算される。

中高齢の加算:585,100円

④Bさんが65歳になると、自分自身の老齢基礎年金が支給される。「中高齢の加算」はなくなる。

老齢基礎年金:保険料未納期間はないものとして満額 780,100円

(※2019年度の年金額)

【コラム】

30歳未満の「子」のない妻への遺族厚生年金の支給は5年間

①遺族基礎年金と遺族厚生年金をもらっていた「子」のある妻が、30歳になる前に、再婚したり「子」を亡くすなどして遺族基礎年金をもらう権利を失ったとき、5年を過ぎると遺族厚生年金をもらう権利もなくなります。

②30歳になる前の「子」のない妻が遺族厚生年金のみをもらえる権利を得た場合、その権利は5年を過ぎるとなくなります。

遺族厚生年金をもらっている人が自分の老齢厚生年金をもらえる場合

遺族厚生年金をもらっている人が65歳になって自分の老齢厚生年金をもらえる場合、次のようになります。

①まず、自分の老齢厚生年金は全額支給されます。

②そのうえで、次の(a)(b)のうち高い方との差額が「遺族厚生年金」として支給されます。

 (a) 亡くなった人の老齢厚生年金の3/4の額

 (b) 亡くなった人の老齢厚生年金の1/2と、

   自分の老齢厚生年金の1/2とを合算した額

※①②は日本年金機構が計算し自動で振込が行われますので、受給者が申請する必要はありません。

【コラム】

年金をもらっていた人が亡くなった場合

年金をもらっていた人が亡くなった場合に、遺族がもらえる遺族年金は次のようになります。

point

1.遺族基礎年金は定額で、基本額と加算額で成り立っている

2.遺族厚生年金は、亡くなった人の老齢厚生年金(報酬比例部分)の4分の3に相当する額である(被保険者期間300ヵ月分は最低保障されている)

3.40歳以上65歳未満の子どものいない妻がもらう遺族厚生年金には、「中高齢の加算」がある

この記事はお役に立ちましたか?

ご評価いただきありがとうございます。
今後の記事作成の参考にさせていただきます。

また、他のページもよろしければご利用をお願いしておりますので、
検索機能」や記事の「 人気ランキング 」をご利用ください。

あわせて読みたい記事

人気の記事