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くらしすとEYE
年金・社会保険
掲載:2019年6月14日

“目で見る”年金講座【第9回】
65歳になる前にもらえる老齢厚生年金って?

老後の年金(老齢年金)はいつからもらえるの?──この問いに対しては「65歳から」が原則的な答えになりますが、「65歳から」ではないケースとして、大きく2つあります。1つは、自らの選択で65歳より早く(または遅く)もらい始める「繰上げ受給(繰下げ受給)」。もう1つは、生年月日によってもらえる「60歳台前半の老齢厚生年金」です。今回は、この「60歳台前半の老齢厚生年金」について解説します。

「60歳」から「65歳」への段階的な移行措置

「特別支給の老齢厚生年金」とは

 1984年(昭和60年)の法律改正により、厚生年金保険の支給開始年齢が「60歳」から「65歳」に引き上げられました。しかし、いきなり65歳からの支給に切り替えてしまうと、多くの人の生活設計に支障が出てしまいます。そこで、支給開始年齢を段階的にスムーズに引き上げるために、60歳台前半の老齢厚生年金である「特別支給の老齢厚生年金」が設けられました。
 「特別支給の老齢厚生年金」には、「定額部分」「報酬比例部分」の2つがあり、生年月日と性別により、それぞれの支給開始年齢が引き上げられていきます。最終的には「特別支給の老齢厚生年金」はなくなりますが、現在はその途中にあるというわけです。

【用語解説】

定額部分

「定額単価(1,626円)」×「生年月日に応じた乗率」×「被保険者期間の月数」で求められる年金額(※定額単価は2019年の額)。
被保険者期間における報酬とは関係なく算出されるので、老齢基礎年金に似た性格の年金と言えます。

報酬比例部分

被保険者期間における報酬と、生年月日に応じた乗率と、被保険者期間の月数によって求められる年金額。総報酬制が導入される前(平成15年3月以前)と導入後(同年4月以後)の期間を分けて計算します。
被保険者期間における報酬によって年金額が変わってきます。65歳からの老齢厚生年金の年金額も同じ式で計算します。

※それぞれの「生年月日に応じた乗率」や計算式は、ねんきんABC「いくらもらえるの?②老齢厚生年金」や、ねんきんAtoZ「特別支給の老齢厚生年金と65歳以上で支給される老齢厚生年金はどう違うのですか?」などを参照してください。

「特別支給の老齢厚生年金」支給開始年齢の段階的引上げ

 「特別支給の老齢厚生年金」の支給開始年齢の段階的引上げは、大きく見れば図表1のようなイメージになります。
 簡単に言いますと、「特別支給の老齢厚生年金(定額部分+報酬比例部分)」が60歳から65歳になるまで支給されていた状態(A)から、まず「定額部分」の支給開始年齢が段階的に引き上げられて「報酬比例部分」のみの支給となっていき(B)、次いで「報酬比例部分」の支給開始年齢も段階的に引き上げられ(C)、最終的には60歳台前半の老齢厚生年金はなくなります(D)。
 なお、現在(2019年6月時点)はA・Bの段階を経過し、Cの段階にあるという状況です。

【図表1】支給開始年齢の段階的引上げのイメージ

point

1.老齢厚生年金の本来の支給は65歳からだが、生年月日によって65歳になる前でも支給される「特別支給の老齢厚生年金」がある

2.「特別支給の老齢厚生年金」は段階的に廃止される途中にある

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◎ねんきんABC「働きながら年金はもらえるの?」

◎ねんきんAtoZ「在職老齢年金の年金額と支給停止額を年齢ごとに試算してみましょう」

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65歳になる前にもらえる老齢厚生年金って?

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