ご質問に関するご回答【ご質問】国民年金へ加入が任意だったときに任意加入しなかった人は障害年金の対象にならないのですか?
障害年金は原則、保険料納付要件を満たしていなければ受給できませんが、1986(昭和61)年3月までに任意加入の対象だった当時の専業主婦などで、任意加入せずに障害年金を受けていない人については、当時の国民年金発展過程の事情を考慮して「特別障害給付金制度」が設けられています。
特別障害給付金制度の対象
○1991(平成3)年3月以前に国民年金任意加入対象であった学生
○1986(昭和61)年3月以前に国民年金任意加入対象であった被用者等の配偶者であって、当時、任意加入していなかった期間内に初診日があり、現在、障害基礎年金の1級、2級相当の障害の状態にある人※
※65歳に達する日の前日までに当該障害状態に該当した人に限られます。
特別障害給付金制度の支給額
*年金額は2024(令和6)年度の価格
通常の障害年金同様、毎年見直し・改定が行われます。子どもの加算はありません。また、支給は請求月の翌月分から行われ、遡及することはできません。
【障害基礎年金1級に該当する人】 基本月額55,350円 ※2級の1.25倍
【障害基礎年金2級に該当する人】 基本月額44,280円
特別障害給付金は、本人の所得によっては支給が制限されることがあります。また。老齢年金や遺族年金など他の公的年金を受けているときは支給が制限されます。
所得による支給制限
本人に一定以上の所得(前年の所得)がある場合は、扶養親族の人数によって全額支給停止または1/2支給停止となります。
扶養親族の人数 | 前年の所得 | |
---|---|---|
全額支給停止 | なし | 4,721,000円超 |
1人 | 5,101,000円超 | |
2人 | 5,481,000円超 | |
1/2支給停止 | なし | 3,704,000円超 |
1人 | 4,084,000円超 | |
2人 | 4,764,000円超 |
他の公的年金などによる支給制限
老齢年金、遺族年金、労災補償等を受けている場合には、その受給額分を差し引いた額が支給されます。老齢年金等の額が特別障害給付金の額を上回る場合は、特別障害給付金は支給されません。
経過的福祉手当との調整
特別障害給付金と経過的福祉手当※との併給はできません。特別障害給付金を受けるときは、経過的福祉手当は支給されません。
※1986(昭和61)年3月末日において20歳以上で、現に従来の福祉手当の受給者であったが、特別障害者手当の支給要件に該当せず、かつ障害基礎年金も支給されない人に支給されます。
国民年金保険料の免除
特別障害給付金の支給を受けた人は、申請により国民年金保険料の免除を受けることができます。申請は毎年度必要です。
特別障害給付の手続き
65歳に達する日の前日までに請求手続きを行います。「特別障害給付金請求書」を市区町村窓口に提出します。
【持参するもの】
□基礎年金番号通知書または年金手帳等の基礎年金番号がわかる書類
□障害の原因となった傷病にかかる診断書(次の①及び②に該当する場合は、複数の診断書が必要)
①障害の原因となった傷病が複数ある場合、各傷病についての診断書
②65歳を超えている人は、65歳到達前と請求時現在の傷病についての診断書
③呼吸器系結核、肺化のう症、けい肺および類似するじん肺症に該当する場合はレントゲンフィルム、心電図所見のあるときは心電図の写し
□受診状況等証明書(診断書が初診時に治療を受けた病院と異なる場合)
□住民票または戸籍抄本(特別障害給付金請求書に個人番号 = マイナンバーを記載した場合は、省略することができます)
□公的年金制度等から年金等を受給している場合、その受給額がわかる書類(年金額改定通知書など)
様式1 特別障害給付金請求書
【表】特別障害給付金請求書
【裏】特別障害給付金請求書
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