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年金の受給要件
年金の受給資格期間が10 年に短縮されると、被保険者にはどんな影響がありますか?
回答

2017(平成29)年8月から年金の受給資格期間が短縮されました。それまでは25年以上の被保険者期間保険料納付済期間免除期間)が必要でしたが、10年以上あれば受給資格期間を満たすことになりました。これは無年金者の発生を抑えることを目的としています。新たに約64万人の人が年金を受給できるようになると言われています。
 なお、遺族年金の受給資格期間と最低保障月数は300月=25年で変わりません。

受給者の増大

 2017(平成29)年7月までは、保険料納付済期間と免除期間を合計した月数が300月(25年)に満たない人は、老齢年金の受給資格がありませんでした。2017年8月からは受給資格期間が120月(10年)に短縮されたため、受給権者が大幅に増大すると予測されています。

※旧社会保険庁の2007(平成19)年調査では、65歳以上で今後保険料を納付しても25年に満たない人が42万人で、うち約40%(約17万人)が10年以上25年未満の保険料納付済期間。

課題

〇財源をどうやって確保するか
 消費税の引上げと切り離して実施されることで安定した財源の確保が課題となります。

保険料の未納問題は解決するか
 受給資格期間の短縮が逆に保険料納付に対する意欲低下を招き、未納者が増えることを避けなければなりません。

〇低額の受給者が増加しないか
 保険料納付済期間と免除期間の合計月数が少なければ、それだけ年金額も少なくなります。無年金者は減少しても、低額年金者の増加に結びつかないか。さらに、25年以上保険料を納めてきた人との年金額に格差が拡大するのではないか。解決策が求められます。

〇25年以上保険料を納めた人に生じる不公平感
 いまの年金制度が世代間扶養を基盤とした賦課方式をとっているなかで、長期間保険料を納付し続けてきた(=高齢者を支えてきた)人に不公平感が生じ、制度自体への不信感につながることが懸念されます。

 受給資格期間の短縮は無年金者の減少を目的としていますが、10年というのはあくまでも最低限度であり、特別な事情がない限り保険料をきちんと納め続けることが義務付けられています。

保険料納付済期間10年の人と40年の人の比較 *年金額は平成28年度価格

〈例〉2019(平成31)年4月1日現在

Aさん(64歳):

2003(平成15)年3月以前は平均標準報酬月額30万円で5年間、2003年4月以降は平均標準月報酬額40万円で5年間就労。年金保険料を納めたのはこの10年間のみ。

Bさん(64歳):

2003年3月以前は平均標準報酬月額30万円で30年間、平成15年4月以降は平均標準報酬額40万円で10年間就労。

※保険料免除期間はありません。

【保険料納付済期間10年のAさんの場合】

Aさんの老齢基礎年金

780,100円×120/480=195,025円 ①

Aさんの老齢厚生年金

300,000×7.125/1000×60+400,000×5.481/1000×60=259,794円 ②

Aさんの老齢年金合計額 ①+②=454,819円(月額37,902円)

【保険料納付済期間40年のBさんの場合】

Bさんの老齢基礎年金

780,100円(満額) ③

Bさんの老齢厚生年金

300,000×7.125/1000×360+400,000×5.481/1000×120=1,032,588円④

Bさんの老齢年金合計額 ③+④=1,812,688円(月額151,057円)

あと少しで10年に届くという人は

〇60歳以上の人…

国民年金に任意加入する本来国民年金への加入は60歳までですが、保険料納付済期間が受給資格期間を満たしていない人は65歳になるまで(1965(昭和40)年4月1日以前生まれの人は70歳になるまで。⇒特例任意加入)任意で加入することができます。
手続きは住所地の市区町村窓口で行います。

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