高知東年金事務所(高知県高知市)
強制徴収では今後は捜索や公売など踏み込んだ対応も
――中屋 貴義 厚生年金徴収課長
中屋貴義厚生年金徴収課長は、2015年4月現在と同じ高知東事務所厚生年金徴収課長、2017年1月本部財務部予算グループの参事役として、機構職員の人件費や運営経費などを財務省と調整する仕事を担当。そして2018年4月再び現職に復帰した。厚生年金徴収課は中屋課長を含め7名で業務を行っている。
「保険料を滞納する事業者には、厳しい対応をしなければならないケースもあるので、課員のなかにはストレスを抱える者もいます」と中屋課長は課員のメンタルサポートの必要性を話す。
とは言え、言うまでもなく、保険料は社会保険に加入している全ての事業主が公平に負担しなければならない。
適切な納付計画に基づいてきちんと保険料を納めてもらうには、地域経済や保険料を滞納する企業が属する業界を取り巻く経営環境などについての知識も必要だ。また、知識ばかりではなく、滞納処分では経験が物を言う。
「徴収業務に携わる職員のスキルアップということでは、ベテラン職員といっしょに現場に行き、実際に滞納処分に関わり、経験を積んでもらうことが最も効果的です」と中屋課長は話す。
滞納処分に取り組むにあたり、これまで高知県の年金事務所では、保険料を滞納する事業所の捜索は十分とは言えなかった。今後は捜索や、滞納保険料を徴収するため差し押さえた財産の公売についても積極的に実施していきたい、と話す中屋課長は滞納処分には厳正に対応していく姿勢を示す。