年金の平成29年度収支は黒字決算
厚生労働省は平成30年8月10日、「厚生年金・国民年金の平成29年度収支決算の概要」を発表した。これによると、平成29年度は厚生年金・国民年金ともに歳入が歳出を上回る黒字決算となった。
平成29年度の厚生年金の収支については、納付基金数が減少して解散厚生年金基金等徴収金が減ったこと等により、歳入は前年度より7,440億円減少し48兆0,114億円であった。また、年金受給者数が増加し給付費が増えたこと等により、歳出は前年度より7,638億円増加し46兆4,233億円であった。これにより平成29年度において歳入と歳出の差額は1兆5,881億円の黒字となった(
表1 )。
平成29年度の国民年金の収支については、被保険者数が減少し保険料収入が減ったこと等により、歳入は前年度より2,568億円減少し4兆1,740億円であった。また、基礎年金拠出金按分率が減少し基礎年金拠出金が減ったこと等により、歳出は前年度より2,208億円減少し4兆1,607億円であった。これにより平成29年度の歳入と歳出の差額は133億円の黒字となった(
表2 )。
なお、平成29年度決算結了後の年金積立金は、厚生年金111兆9,295億円、国民年金7兆3,132億円で合計119兆2,427億円であった(平成28年度より1兆5,763億円増加)。
表1 厚生年金における平成29年度収支決算
表2 国民年金における平成29年度収支決算