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長野北年金事務所(長野県長野市)

 長野北年金事務所は、長野県の北部を管轄する年金事務所。管内には善光寺の門前町である長野市や、栗の産地・葛飾北斎が住んだまちとしても知られる小布施町があるほか、志賀高原や飯綱高原などのリゾート地、湯田中温泉や渋温泉などの温泉地も数多い。同年金事務所では、「お客様がどのような気持ちで来所しているか」を察知するよう心掛けるとともに、カウンターの外から見たお客様の目線にも細やかに配慮しながら、事務所内の環境整備やサービス向上に取り組んでいる。
長野北年金事務所 写真1

「牛にひかれて善光寺参り」の言葉で知られる善光寺(長野市)。長野五輪の開会式では「平和の鐘」として善光寺の鐘が開会の合図を告げた。

長野北年金事務所 写真2

北陸新幹線開業に伴い、善光寺の門前町をイメージする駅舎にリニューアルされた長野駅。

長野北年金事務所 写真3

栗の産地であり、葛飾北斎が過ごした小布施町。道は花や緑でいろどられ、趣のある街並みに整備されている。

長野北年金事務所 写真4

岩松院(小布施町)には、葛飾北斎の晩年の傑作といわれる天井画「八方睨み鳳凰図」や、小林一茶が「痩せかえる 負けるな一茶 これにあり」と詠んだといわれる「蛙合戦の池」がある。

長野北年金事務所所 写真5

建立600年以上になる浄光寺(小布施町)。自然石の石段に圧倒される。

職員の「チーム力」が誇り。高校での年金セミナーは社労士会と共催

 越川歩副所長兼総務課長は、群馬県前橋年金事務所の厚生年金適用調査課長を経て、平成27年4月に長野北年金事務所に着任。副所長と総務課長との2つの職務を兼ね、「副所長としては拠点長代理として、拠点長である所長とコミュニケーションを密にし、所長の運営方針を理解して、目標に向かって職員が一丸となって取り組んでいくことをめざしています」と語る。
 心がけているのは、各課の対策会議、業務対策委員会により業務の進捗状況を把握するとともに、所内での情報共有を図ること。また、所内研修、朝礼、PT等を活用して人材育成を図ること。役付職員と情報を共有し、危機管理・リスク管理を図りながら、業務が円滑に行われるよう、働きやすい職場環境を作りたいと考えている。
 同事務所の雰囲気については、「若手職員によるPT、再生PTなどを通じて、課を越えたコミュニケーションが図られ、縦割でない人間関係が自然とできており、職場全体の雰囲気は良好だと思います。冬季には事務所の雪かき等を頻繁に行わなければならないですが、出勤と同時にみんな率先して協力してくれます」と話す。
 年金委員については、前社会保険委員から引き続き、476人という大勢の人が年金委員として委嘱されており、機構主催の研修会に協力したり、社会保険委員会 (年金委員)主催の研修会を毎年開催したりするなど、事業主、被保険者とのパイプ役として積極的に活動している。
 地域年金展開事業については、平成28年度は大学で1回、短大で2回、専門学校で7回、高校で2回実施した。このうち高校では、社会保険労務士会で行っている 「出前授業」を受けている学校もあってかぶるため、年金セミナーと出前授業の両方を開催する時間はとれないというところが多い。そのため、校長会で年金セミナー開催について宣伝等を行うとともに、時間が許す学校においては、社労士会と調整して昨年度から共同開催を実施。平成28年度は2回開催、今年度はいまのところ1回の予定が入っている。
 セミナー開催後のアンケートを見ると、受講生たちからは年金制度への肯定的な答えが増加している一方、「年金が将来受けられるのか」「損ではないか」などの意見もあり、年金制度の必要性などについて受講者に理解していただく工夫が引き続き必要であると感じている。
 このほか、被保険者、事務担当者等を対象とした制度説明会は12回実施。さらに、若手職員を中心に、地域年金展開事業PTで定期的な打ち合わせを行い、講師養成を進めている。
 同年金事務所の職員には強いチーム力があると越川副所長は考えている。「事業を動かすのは人の力。事務所の目標に向かって、職員がそれぞれの役割を分担し目標の実現に向け協力していく、このチーム力が長野北年金事務所の誇れるところだと思います。再生プロジェクトも、3年間の集中取り組み期間の2年目を迎え、『中身を入れる』工程に入っています。チーム力を生かし、地域に愛される年金事務所、職員が誇りを持てるような職場となれるよう、お客様の意見・声に耳を傾け、業務に取り組んでいきたいと思います」(越川副所長)。

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