富山年金事務所(富山県富山市)
富山市内から立山連峰が一望できる
富山市は江戸から明治時代まで北前船の寄港地としても栄えた。当時の廻船問屋が建ち並ぶ歴史的街並みが残されている
富山市は市民の利便性のため、LRT(ライトレール)を活用したコンパクトなまちづくりに取り組んでいることでも有名
さまざまな法律や制度の習得が必要。人材育成が組織を育てる
北坂謙治厚生年金徴収課長は、富山県の砺波年金事務所、七尾年金事務所を経て、平成27年10月より富山年金事務所に着任した。
管内の収納率は今年1月末時点で厚生年金99.12%、健康保険98.78%となっている。
業務で苦労しているのは法律や制度の理解だと話す。「徴収に関する業務は、年金制度だけでなく、国税法や民法、会社法、債券の差し押さえや、債権譲渡、不動産や登記、事業の譲渡など、さまざまな制度や法律を理解していないといけないので、覚えるのが大変です」(北坂課長)。
厚生年金徴収課の職員は今年3月末時点で8名(うち1名休職中)で、4月からは7名になる。限られている人手がさらに減るのは厳しいところ。それに加えて、初めての職員もいるので、ゼロから教える必要がある。「業務も行いつつ、人材育成も行わなければならないのは大変です。たくさんの法律や制度も覚える必要がある課でもあり、1年2年ではなかなか学べませんので」(北坂課長)。
猶予制度も昨年度から見直されて、滞納者と納付交渉するときには利用することになっているが、やはり時間がかかり書類も受付したりしないといけないのでスキルが必要になる。
業務も覚えることも多く大変ではあるが、モチベーションが下がることはないという。「やはり全国的に高い位置に行きたいと思うからですね。やればやっただけ数字として成果が出てくるので、もっと頑張りたくなるんです(笑)」(北坂課長)。
目標は、課のみだけでなく、組織全体をよくすること。「厚生年金徴収課長の自分にいま与えられている仕事の業績を伸ばすことで、組織全体をさらに伸ばしたい。そこで育った課員がまた人を育てて、組織が強くなればいい。組織は人が作っているので、人を育てることが大事だと思っています」(北坂課長)。