富山年金事務所(富山県富山市)
富山市内から立山連峰が一望できる
富山市は江戸から明治時代まで北前船の寄港地としても栄えた。当時の廻船問屋が建ち並ぶ歴史的街並みが残されている
富山市は市民の利便性のため、LRT(ライトレール)を活用したコンパクトなまちづくりに取り組んでいることでも有名
職員がムラなく知識を身に付けるようにしたい
大久保宏厚生年金適用調査課長は、富山県の魚津年金事務所、静岡県の富士年金事務所を経て、平成28年4月に着任した。厚生年金適用調査課の職員は13名。管内の事業所数は今年1月末現在8,063件ある。「こういう業種が多いというのはなく、さまざまな業種のが万遍なくあり、偏りがないという感じだといえます。ただし、富山県は漁業も盛んであり、県内の船員保険はすべて富山年金事務所が管轄しています」と大久保課長は説明する。
業務のうち適用促進については、1人親方の事業所が訪問しても仕事に出かけているなどしてなかなかつかまらないので、どうアプローチするかが課題である。適用しなければいけない事業所は現在約750件あり、職員1人につき120件を担当する計算。女性職員の場合は職員の安全を配慮し、2名1組で事業者訪問を行っている。
調査指導に関しては、件数を浅く広くよりも深く狭くこなすようにしている。8,063ある事業所のうち4分の1の事業所を1年かけて事務所に呼び出して調査を行っているので、4年で全事業所の調査1周する計算になる。だが、呼び出しても来ない事業所もあるため、この対応も課題。これらとは別に窓口業務もあるので、限られた職員数でどう対応するかがカギとなる。
そのために必要なのが職員のスキルアップ。「職員の知識がムラなく身に付くようにすることが必要。『○○さんしかこれはできない』ということにならないよう、窓口に全職員が出られるようにしたいと思っています。特に、有期職員は5年というスパンのなかでどれだけ知識を積めるかは課題。職員一人ひとりの得意不得意なども見極めつつ、適用なら適用とテーマも設けて研修していければと考えています」(大久保課長)。