中福岡年金事務所 福岡県
電話に出ない・表札もない住民への接触が困難
国民年金課の職員は10名(うち1名が育休中)。梅木秀一国民年金課長は、出雲年金事務所(島根県)を経て、今年10月に中福岡年金事務所に着任したばかり。国民年金課の課長を務めるのは自身にとって初めてとなる。
「10年ほど前に一般職員として国民年金課に勤務したことはありますが、いまは制度が変わり、当時とは大きく状況が異なるので、ほぼ一から勉強をし直さなければと思っています。また、国民年金課の課長となったからには国年の状況について自ら現状把握や問題の洗い直しを行い、対策を立てないといけません。いまは着任したばかりなので所長にご指導いただきながら、また、前任課長のやってこられたことを組み立てながら、現状に即した対応をしようと頑張っているところですが、1日も早く知識と経験を積んで所長を支えられるようになりたいです」と梅木課長は話す。
管内の国民年金の保険料の納付率は2016年9月末時点でおよそ48.6%。未納者には市場化業者が電話したり接触を試みたりしているが、1人暮らしの方の場合は見知らぬ電話番号からの電話に出なかったり、訪問者が来ても出ないということも多いため、なかなか連絡がつきにくい。都市部であるため集合住宅も高層化しており、表札が無記名の住居も多いことから、ポストへの文書投函もしにくいなどさまざまな障害がある。
国民年金保険料の納付率を上げることは、同年金事務所が特に力を入れていること。そのためには、保険料を納めるメリットをアピールしたり、また、仕事を辞めて納められない人には免除という手段もあることなど制度を周知したりし、将来のリスクに備えるために年金は不可欠だともっと説明する必要があると梅木課長は考えている。
「保険料をきちんと納めている人が不公平感を抱かないよう、公平なサービスを提供するという意味でも、制度をわかりやすく周知して納付率の向上に努めていきたいです」(梅木課長)。