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埼玉県入間市 市民部保険年金課国民年金担当

入間市本庁舎。建物の前には初代市長の三吉道雄氏の銅像と茶畑がある。

 入間市は人口約15万人。「狭山茶」の主産地であるほか、毎年開催される「万燈まつり」などイベントや見どころも多い。特に、今年11月1日には市制施行50周年を迎え、これに合わせてさまざまな記念事業が行われる。国民年金担当の窓口では、複写式の記入書類を用いて年金加入手続きを簡便化しているほか、「相談者の立場に立って対応する」「うなずく・目線を合わせる」などを心がけて窓口対応を実施。来年度は市役所全体で大きな組織改編があるため、各課の連携を一層図っていくことも課題である。

住民異動届出書は年金の加入手続きも同時にできる複写式

 保険年金課のうち、国民年金を担当する職員は正職員4名、パート職員2名の計6名。このうち、松橋茂子さんと西勝拡(ひろむ)さんはともに担当1年目。「まずは年金の知識と経験を増やしていくことが課題です」と2人は口をそろえる。

入間市の「住民移動届出書」写真3

入間市の「住民移動届出書」(3枚複写)。1枚目は市民課へ。2枚目は年金担当へ、3枚目は国保や福祉担当へ。

 松橋さんは、これまで図書館司書として図書館に勤務していたため、畑違いの分野からの異動。西勝さんは今年大学を卒業したばかりで、採用後初めての職場が国民年金担当だった。知識を増やすために西勝さんは、休日の土曜日を使い、「こういう場合にはこう対応する」と、いままでに学んだことやメモしたことをエクセルに入力してまとめたり、それを読み返したりと努力している。
 国年窓口への1日の相談件数は、平均すると加入も含め約60件。そのうち窓口への直接の相談が約20件、電話での相談が約10~15件ある。繁忙期には100件を超えることも…
 入間市の場合、住民異動届出書が「年金用」「国保・高福・こども・学教用」と合わせて3枚つづりの複写になっている。そのため、住民異動届出書に記入すると、同時に国民年金加入のための書類も記入できる。「仕事を辞めたけど、何の手続きをしたらいいか」という人が来たときも、まずは国民健康保険の窓口を案内し、そこで記入した複写の書類が国年窓口に回ってくるので、国年窓口では対面ではなく書類のみで手続きを完了することができる。相談者にとっては、住所や名前を何度も書かされたり、各課を回されたりする必要がないので便利であり、職員にとっても、少ない人数で効率的に対応することができる仕組みとなっている。
 窓口相談は正職員もパート職員も全員で対応している。ただし、障害年金に関する相談は正職員のみで対応しており、急な来庁者への対応が難しい場合が増えて来たため、今年度からは予約制での対応を始めた。また、障害年金の相談者に関しては受付簿で情報を共有し、同じ人が別の日に相談に来た場合もすべての職員が対応できるようにしている。最近は障害年金のなかでも精神障害を持つ人の相談が増えている。
 窓口の対応で心がけていることは、「相手の方が何を聞きたいのかを把握して、相手の気持ちになって答えること」と松橋さん。図書館勤務でお客様対応の経験が長い松橋さんだからか「相談しやすい」と思う人もいるようで、話を聞いてもらいたい様子の人もいる。相手の話に耳を傾けながらも、本筋の話を聞き出せるように松橋さんは努めている。
 また、国年担当窓口は市庁舎1階の人の往来が多いところにあるため、「税金の担当窓口はどこか」など、年金以外のことについて尋ねてくる人も多い。「市役所全体の業務についても把握する必要があると感じています」(西勝さん)。

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