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年金・社会保険
掲載:2019年10月15日

“目で見る”年金講座【第13回】
もらい忘れ(請求漏れ)が多い障害年金

障害年金は、「もらい忘れ(請求漏れ)」が多い年金といわれています。ひと言で言えば「障害をもったときの生活を支える」のが障害年金ですが、どんな状態であれば請求できるのかがわかりにくいために請求しないでいる人が多いのでしょう。実際、障害年金を理解するには専門知識が必要ですので、今回は障害年金をどのようにとらえたらいいのかを中心に解説します。

障害年金の支給のかたちと受給要件

障害基礎年金と障害厚生年金の上乗せ

 第3回『どんな年金が、いつ、もらえるのか?』で説明しましたが、まずは障害年金の支給のかたちについておさらいします。
 病気やケガが原因で障害をもってしまったとき、その病気・ケガの初診日に国民年金に加入していた人は、その障害の程度に応じて1級または2級の障害基礎年金がもらえます。
 また、初診日に厚生年金に加入していた人であれば、1級・2級の障害基礎年金に上乗せして1級・2級の障害厚生年金がもらえます。障害の程度が1級・2級より軽い場合には、厚生年金独自の支給として3級の障害厚生年金または障害手当金(一時金)がもらえます。

【図表1】障害基礎年金と障害厚生年金の上乗せ

※ただし、65歳以上で老齢年金の受給権をもっている人は国民年金の加入者とならないため、障害基礎年金はもらえません。

【用語解説①】

初診日

障害の原因となった病気やケガについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。同一の病気やケガで転医があった場合は、最初の診療を受けた日が初診日となります。

受給には3つの要件

 「(障害が)どんな状態であれば障害年金を請求できるのか(もらえるのか)」が今回のメインテーマですが、もう少しおさらいを続けます。
 障害年金を受給するためには、次の3つの要件をすべて満たしていることが必要です。
 (1)初診日要件
 (2)保険料納付要件
 (3)障害認定日要件

 以下に、障害基礎年金、障害厚生年金、障害手当金それぞれの受給要件を整理してみました。(「障害等級表」については次項で説明します。)

【図表2】障害基礎年金の受給要件

初診日要件 次のいずれかの期間に初診日(⇒用語解説①)があること
国民年金に加入している期間
国民年金への加入を終えた60歳以上65歳未満の期間(国内在住者に限る)
国民年金に加入する前の20歳未満の期間
保険料納付要件 保険料納付要件(⇒用語解説②)を満たしていること
障害認定日要件 障害の状態が、障害認定日(⇒用語解説③)または20歳に達したときに、「障害等級表」で定められた1級または2級に該当していること

【図表3】障害厚生年金の受給要件

初診日要件 厚生年金に加入している期間に初診日(⇒用語解説①)があること
保険料納付要件 保険料納付要件(⇒用語解説②)を満たしていること
障害認定日要件 障害の状態が、障害認定日(⇒用語解説③)に「障害等級表」で定められた1級から3級のいずれかに該当していること

【図表4】障害手当金(一時金)の受給要件

初診日要件 厚生年金に加入している期間に初診日(⇒用語解説①)があること
保険料納付要件 保険料納付要件(⇒用語解説②)を満たしていること
(障害認定日要件) 障害の状態が、次の条件すべてに該当していること
初診日から5年以内に治っている(症状が固定している)こと
治った日に障害厚生年金を受け取ることができる状態よりも軽いこと
「障害等級表」で定められた障害の状態であること

【用語解説②】

保険料納付要件

初診日の前日までに次のいずれかの要件を満たしていること。

●初診日のある月の前々月までの加入期間のうち、全体の3分の2以上保険料を納付していること(保険料納付を免除された期間や学生納付特例の期間などを含みます)。

【例】2018年6月に20歳になり国民年金に加入(初診日が2019年10月)の場合

初診日の前々月までの加入期間15ヵ月中、保険料を納付している期間(免除期間を含む)が3分の2以上の10ヵ月ありますので、保険料納付要件を満たしています。

●初診日に65歳未満で、初診日のある前々月までの1年間に保険料の未納がないこと(ただし、初診日が2026年4月1日前にあること)

【例】2018年6月に20歳になり国民年金に加入(初診日が2019年10月)の場合

初診日の前々月までの1年間に未納期間がないので、保険料納付要件を満たしています。

【用語解説③】

障害認定日

障害の状態を定める日のこと。
●初診日から1年6ヵ月を過ぎた日
●初診日から1年6ヵ月以内に治った(症状が固定した)場合はその日

◇障害認定日に軽い障害がその後重くなったとき

障害認定日に「障害等級表」で定める障害の状態になかった人が、その後65歳になるまでの間にその障害が悪化し、「障害等級表」で定める障害の状態になったときは、本人の請求により、請求日の翌月から障害年金を受け取ることができます。

point

1.障害年金には、障害基礎年金(1級・2級)と障害厚生年金(1級~3級)があり、そのほか厚生年金独自の一時金の支給として障害手当金がある

2.障害年金を受給するには、①初診日要件、②保険料納付要件、③障害認定日要件の3つの要件をすべて満たしていることが必要である

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