3全国に広がる『スマート・ライフ・プロジェクト』
健康寿命をのばそう!アワードとは?
厚生労働省では、生活習慣病予防の啓発活動の奨励・普及を図るために、「健康寿命をのばそう!アワード」を創設しました。この表彰制度は、自治体、団体、企業などにおいて『スマート・ライフ・プロジェクト』が掲げる「適度な運動」「適切な食生活」「禁煙」の3つのアクションを中心に、健康増進、生活習慣病予防に貢献した活動や取り組みを表彰するというものです。(右図・募集要項を参考)
2012年の10月19日〜12月14日に行われた第1回目の募集では、166件の応募があり、厳正なる審査のもと、最も優れた取り組みに送られた「厚生労働大臣 最優秀賞」を始め、自治体部門、団体部門、企業部門それぞれに優秀賞などが設けられ、それぞれに受賞者が発表されました。審査員には、厚生労働省の人だけではなく、女子栄養大学の教授やマーケティング・コンサルタント、国際医療福祉大学大学院の教授など様々な分野のエキスパートが参加し、あらゆる角度から審査が行われたのも面白い点です。
活動の具体例
では、具体的に受賞した自治体、団体や企業の活動とはどういうものなのでしょうか?いくつかピックアップしてご紹介したいと思います。
静岡県「健康寿命日本一に向けたふじのくにの挑戦」
第1回目の「厚生労働大臣 最優秀賞」を受賞した、静岡県のプロジェクト名「健康寿命日本一に向けたふじのくにの挑戦」。健康寿命日本一に向けて、静岡県が「健康寿命の延伸」「生活の質の向上」という2つの目標を掲げ、失われつつあるご近所づきあいや、世代間の交流の強化、さらには、生活習慣改善プログラム「ふじ33プログラム」などを実施。この「ふじ33プログラム」では、運動、食生活、社会参加の3分野に関する取り組みで、3人1組になり、自ら目標設定し、3ヶ月間実践した後に、振り返りを行うという健康づくりプログラムになっています。
このプログラムの興味深い点は、1人ではなく、3人1組で行うこと。1人では続かなかったことが、他の人と一緒に頑張ることで、効果も継続率も高いことが判明しようです。
こうした取り組みを通して平成24年度に参加した109名からは、継続率、歩数、体脂肪、バランス能力などで、多くの望ましい結果が得られ、「地域に顔見知りが増え、新たな交流が生まれた」「子育てサークルに参加して、生きがいを得ることができた」「ちょっとしたことから始めればよいと分かった」「社会参加が健康に良いとは考えたこともなかった」などのコメントが多数寄せられているようです。
(参考サイト http://www.pref.shizuoka.jp/kousei/ko-430/kenzou/fuji33/main.html#towa)
JA健康寿命100歳プロジェクト
「団体部門 厚生労働省健康局長 優良賞」を受賞した、日本の農業を支える巨大グループ、全国農業協同組合中央会(JA)が取り組む「JA健康寿命100歳プログラム」。「100歳まで農作業で達者が一番!」の実現を目指して、様々な活動プログラムを開発し、参加者の輪の拡大に取り組んでいます。例えば、仲間と一緒に楽しくウォーキングを行うことで運動習慣を身に付ける、ウォーキング大会やウォーキング講座などの開催、地産地消の推進や料理教室など、その地域に根ざした活動も盛んです。全国規模で展開していく多岐にわたる今後の動向に注目が集まっています。 (参考サイト http://www.ja-care.net/active/100age.php)
三井化学株式会社のヘルシーマイレージ合戦
「企業部門 厚生労働大臣 優良賞」を受賞した三井化学株式会社の「全社で一体となった健康増進活動」。生活習慣病の一次予防として、職場内のコミュニケーション活性化などを会社全体で取り組んできた企業なのですが、なかでも面白い取り組みがその名も「ヘルシーマイレージ合戦」。会社が開催するウォーキングイベント、スポーツ大会、ミニ駅伝、食事教室、禁煙チャレンジ、社員食堂でのヘルシーメニュー提供、体脂肪測定会といった様々な活動への参加をポイント換算し、グループまたは個人で点数を競い合うというものです。点数換算するという目に見えて分かりやすい達成感などから、年を重ねるごとに参加者は増えているとのこと。この活動を通じて、普段接する機会の少ない部署同士の交流も新たに生まれるなど、メリットは健康だけではありません。体への意識向上とともに、仕事へのモチベーションアップにもつながる取り組みといえるかもしれませんね。 (参考サイト http://jp.mitsuichem.com/csr/society/employee/umr.htm)
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③ 全国に広がる『スマート・ライフ・プロジェクト』