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年金広報タイトル

︱2019.1.15 1月号 (通巻715号) Vol.70

掲載:2019年1月15日
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被用者年金一元化後は国家公務員共済組合のみ赤字収支
~第80回社会保障審議会年金数理部会

 厚生労働省は2018年12月17日、第80回社会保障審議会年金数理部会を開催した(部会長は菊池馨実・早稲田大学法学学術院教授)。議事は「2017(平成29)年度財政状況について-国家公務員共済組合・地方公務員共済組合・私立学校教職員共済制度-」など。前回の第79回部会の厚生年金保険(第1号(会社員等))の財政状況に引き続いて公務員共済組合・共済制度(第2~4号)についての確認が行われた。

【国家公務員共済組合の2017年度財政状況】

 2017年度の収支は、収入総額30,457億円、支出総額30,498億円で、収支残マイナス41億円の赤字収支となった。2016年度と比較すると、収入総額はプラス107億円(プラス0.4%)、支出総額はマイナス818億円(マイナス2.6%)で、収支残はプラス925億円(マイナス95.7%)であった(表3)。
 2018年3月末現在の給付状況を見ると、受給権者数(被用者年金一元化前・後に受給権が発生した受給権者数の合計。年金総額も同様)は1293.2千人で、うち退職・老齢相当と通算退職・老齢相当等は940.0千人、障害年金は19.5千人、遺族年金は333.6千人となっている。年金総額は15,853.6億円で、そのうち退職・老齢相当と通算退職・老齢相当等は11,321.7億円、障害年金は199.9億円、遺族年金は4,329.8億円となっている。一元化後に受給権が発生した人の繰上げ支給は2.1千人で10.5億円、繰下げ支給は0.1千人で1.2億円となっている。前年同時期と比較して繰上げ支給はプラス0.8千人、繰下げ支給はプラス0.1千人となっている。
 2018年3月末現在の老齢年金の平均月額(被用者年金一元化後に受給権が発生した受給権者の場合)は113,854円(男性117,619円、女性89,701円)となっており、被用者一元化前に受給権が発生した受給権者の退職年金と比較して男性は約25千円のマイナス、女性は約35千円のマイナスとなっている。被保険者の状況を見ると、2018年3月末現在で被保険者数1,071千人(男性793千人、女性278千人)で、平均年齢は41.6歳(男性42.7歳、女性38.3歳)、標準報酬月額の平均額は416,413円(男性437,087円、女性357,368円)であった。

【地方公務員共済組合の2017年度財政状況】

 2017年度の収支は、収入総額90,962億円、支出総額83,619億円で、収支残7,343億円の黒字収支となった。2016年度と比較すると、収入総額はプラス8,113億円(プラス9.8%)、支出総額はマイナス2,207億円(マイナス2.6%)で、収支残はプラス10,320億円(プラス346.7%)であった(表3)。被用者年金が一元化された2015年10月以降は赤字収支が続いていたが、今年度、大きく回復を見せた。
 2018年3月末現在の給付状況を見ると、受給権者数(被用者年金一元化前・後に受給権が発生した受給権者の合計。年金総額も同様)は3,118千人で、うち退職・老齢相当と通算退職・老齢相当等は2,399千人、障害年金は54千人、遺族年金は664千人となっている。年金総額は46,073億円で、そのうち退職・老齢相当と通算退職・老齢相当等は35,767億円、障害年金は638億円、遺族年金は9,667億円となっている。一元化後に受給権が発生した人の繰上げ支給は4千人で34億円、繰下げ支給は0.4千人で4億円と、繰下げ支給が少なくなっている。前年同時期と比較して繰上げ支給はプラス2千人、繰下げ支給はプラス0.3千人で繰下げ支給の大きな増加は見られない。
 2018年3月末現在の老齢年金の平均月額(被用者年金一元化後に受給権が発生した受給権者の場合)は116,314円(男性123,086円、女性104,060円)となっており、被用者一元化前に受給権が発生した受給権者の退職年金と比較して男性は約30千円のマイナス、女性は約33千円のマイナスとなっている。被保険者の状況を見ると、2018年3月末現在で被保険者数2,846千人(男性1,713千人、女性1,133千人)で、平均年齢は43.0歳(男性43.9歳、女性41.6歳)、標準報酬月額の平均額は414,822円(男性437,244円、女性380,926円)であった。

【私立学校教職員共済制度2017年度財政状況】

 2017年度の収支は、収入総額9,269億円、支出総額8,402億円で、収支残867億円の黒字収支となった。2016年度と比較すると、収入総額はプラス250億円(プラス2.8%)、支出総額はマイナス117億円(マイナス1.4%)で、収支残はプラス367億円(プラス73.3%)であった(表3)。被用者年金が一元化された2015年10月以降、継続して黒字収支となっている。
 2018年3月末現在の給付状況を見ると、受給権者数(被用者年金一元化前・後に受給権が発生した受給権者の合計。年金総額も同様)は513.2千人で、うち退職・老齢相当と通算退職・老齢相当等は431.0千人、障害年金は4.3千人、遺族年金は77.9千人となっている。年金総額は3,535.6億円で、そのうち退職・老齢相当と通算退職・老齢相当等は2,931.8億円、障害年金は43.8億円、遺族年金は559.8億円となっている。一元化後に受給権が発生した人の繰上げ支給は1.0千人で1.5億円、繰下げ支給は0.4千人で3.4億円となっている。前年同時期と比較して繰上げ支給はプラス0.4千人、繰下げ支給はプラス0.3千人で大きな変化は見られない。
 2018年3月末現在の老齢年金平均月額(被用者年金一元化後に受給権が発生した受給権者の場合)は109,404円(男性123,780円、女性85,816円)となっており、被用者一元化前に受給権が発生した受給権者の退職年金と比較して男性は約39千円のマイナス、女性は約32千円のマイナスとなっている。被保険者の状況を見ると、2018年3月末現在で被保険者数551.6千人(男性234.2千人、女性317.4千人)で、平均年齢は42.4歳(男性46.9歳、女性39.0歳)、標準報酬月額の平均額は360,623円(男性437,139円、女性304,172円)であった。

図版見出し表3 国家公務員共済組合・地方公務員共済組合・私立学校教職員共済制度の2017年度財政状況

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