高山年金事務所(岐阜県高山市)
「わたしと年金」エッセイでは受賞者を毎年輩出
丹後徹副所長は、地元の高山市出身。高山年金事務所、名古屋の第2記録突合センター、愛知県の豊川年金事務所を経て、平成28年4月に高山年金事務所に副社長として着任。
事務所内の雰囲気について、「職員同士のまとまりがとてもよい。地域性からか皆さん穏やかでコミュニケーションもよいので、お互いに話もしやすいです」と話す。
年金委員との関係については、高山支部、下呂支部、飛騨支部それぞれの支部で年金委員が研修等積極的に参加し熱心に活動してくれている。
地域年金展開事業については、同事務所では特に力を入れている。年間に10校ぐらいで開催し、なかには1年生の学年で1クラスずつセミナーを実施している高校もある。5〜6年前から年金セミナーを実施している高山西高校(私立)では、年金セミナー開催後の7月に年金エッセイを全生徒約250人が書いてくれており、日本年金機構が主催する「わたしと年金」エッセイにも毎年必ず受賞者を出している。
「皆さん、とても立派なことを書いてくださるんです。私が子どもの頃なら書けなかったような、良い内容のものを(笑)」(丹後副所長)。
今年は、障害年金があったことで家族が助かったという自分の体験を紹介した男子生徒・三井滉大さんが日本年金機構理事長賞を受賞し、また、公的年金制度がいかに大切かを実感したことを綴った男子生徒・寺阪大起さん(いずれも高山西高校)が入選した。
機構のエッセイには全国から毎年900件近い応募があるが、そのうち250件は同校からの応募のため、かなりの割合を占めていることになる。
年金セミナーはこのほかにも専門学校や特別支援学校、看護専門学校でも行っている。講師となるのは若手職員。「生徒や学生たちと年齢が近いので、より親しみを持って聞いてもらえますし、セミナーに参加する皆さんも真剣に耳を傾けてくれています」(丹後副所長)。
未加入や未納の期間が少ないことから10年短縮年金の対象者も約180人と少ない。
「まじめな人が多い地域性と、これまでの市町村の努力や協力があったからとも思いますが、この状況を途切れさせることのないようにするのは我々の働きにかかっています。その意味でも地域年金展開事業は、いますぐには結果が出なくても、将来の結果につながるものと思っているので、今後も積極的に取り組んでいきます」(丹後副所長)。