群馬県前橋市 市民課年金係
コールセンターやホットラインの改善を要望
山中明課長(担当2年目)は、「職員たちはお客様に丁寧に対応してくれているので、安心して任せています。ただ、年金制度は難しく、受給資格期間の10年への短縮なども含め制度改正も多い。何かあると市民に一番身近な市役所に相談が寄せられるので、最終的に年金事務所を案内すべき相談内容だったとしても、引き続き丁寧な対応を心がけていくことが大切だと思っています」と話す。
受給資格期間の短縮については、まず市役所に多くの相談が寄せられることが予想される。その際にスムーズに対応できるための準備が必要だが、必要な情報が届くのが遅いため、苦慮している。制度改正等の際は、まず機構本部や厚生局から年金事務所への連絡が早く行われるようになると、市町村も仕事がしやすくなる。
また、障害年金の受け付けは、従来の年金事務センターではなくすべて障害年金センターで行われることとなったが、そのことで障害年金に詳しい人が年金事務所にいなくなるのではないかとも懸念している。
機構が現在進めている組織再編の動向も注目される。「現在前橋市では、高崎の年金事務センターのどの職員が何に詳しいかを知りながら連絡を取り合っていますが、全国8センターに統合された後も個々の事例に即した対応ができるよう、手厚い体制をとってほしいと思っています」(柴野主査)。
このほか、お客様コールセンターの改善も求められる。
「お客様の中には、『コールセンターでそう聞いたから』と間違った情報を与えられて市役所に来る方もいるので、コールセンターの質が上がることを期待しています」(平形主任)。
ホットラインについては、電話をしても市職員の名前を伝えるなどの複数の確認手続きが求められるため、計ってみたところ年金事務所職員につながるまでに41秒かかる。「年金事務所に電話しなければいけない機会は毎日たくさんあり、そのたびに待たされるとなると市としても業務が滞りますし、何よりも窓口に来ているお客様をお待たせすることになってしまうので、年金事務所にホットラインの改善を求めているところです」(平田主事)。
改善されるまではホットラインを使用せず、年金事務所了承のもと通常の電話回線を使用して電話しているところである。