HOME ≫ 年金広報 ≫ 実務担当者のための年金講座 ≫ ② ワンストップサービスの対象とならない届書 〜障がい年金の請求書・特定警察職員等の特別支給の老齢厚生年金の請求書〜
年金広報タイトル

︱2015.11.15 11月号 (通巻677号) Vol.32

掲載:2015年11月15日
年金講座

一元化施行から1カ月経過!
ワンストップサービスなどで気を付けたいことは?

筆者プロフィール 長沼 明(ながぬま あきら)

志木市議・埼玉県議を務めたのち、2005年からは志木市長を2期8年間務める。日本年金機構設立委員会委員、社会保障審議会日本年金機構評価部会委員も歴任し、社会保険労務士の資格を有する。2007年に明治大学経営学部特別招聘教授に就任後、現職。主な著書・論文に『年金一元化で厚生年金と共済年金はどうなる?』(2015年、年友企画)、『被用者年金制度一元化の概要と制度的差異の解消について』(「浦和論叢」2015年2月号第52号 浦和大学・浦和大学短期大学部)

 一元化がスタートし、1か月あまりが経過しました。
 現場での戸惑いは続きますが、今月は基本に立ち返り、ワンストップサービスの対象となる届書、ならない届書を整理し直しました。
 あわせて、最後のコメント欄で、現場では、いま、どのような手続処理で疑問を生じているのか、この手続はどうすればいいのかという質問をお寄せいただければと考えております。質問はなるべく具体的に記述していただき、法律上の解釈についてのお問い合わせは、ご遠慮ください。
 回答はすべてホームページ上からとさせていただきます。なお、すべての質問に回答することはできませんが、紙面づくりの参考にさせていただきます。

ワンストップサービスの対象とならない届書
〜障がい年金の請求書・特定警察職員等の特別支給の老齢厚生年金の請求書〜

(1)特定警察職員・特定消防職員の特別支給の老齢厚生年金の請求書

 特定警察職員・特定消防職員の特別支給の老齢厚生年金の請求書は、8月号で述べてきたとおり、ワンストップサービスの対象とはなりません。
 しかし、これらの該当者の、年金決定後の各種届出については、通常の方と同様に、ワンストップサービスの対象となります。
 したがって、ワンストップサービスの対象外の特定警察職員・特定消防職員が、特別支給の老齢厚生年金を受給していて、その後死亡し、遺族厚生年金の請求を妻が行う場合は、ワンストップサービスの対象となります。一度ワンストップサービスの対象外になったら、死ぬまで対象外、死んでも対象外ということではありませんので、注意が必要です。

(2)障がい年金の請求は初診日のある実施機関に提出

 8月号で詳細に述べたように、ワンストップサービスの対象とならないのは、医師の診断書を添付する必要がある障がい年金の請求書などです。
 繰り返しになりますが、障がい年金の請求書は初診日に加入していた実施機関に提出しなければなりません。
 初診日が市役所に勤務中(第3号厚生年金被保険者期間中)であれば、障がい厚生年金の請求は、その属していた実施機関、この場合ですと、地方公務員共済組合(全国市町村職員共済組合連合会)に提出するということになります。
 なお、この場合、家の近所に、他の実施機関、例えば年金事務所があるからといって、年金事務所に提出することは、残念ながらできません。
 初診日が民間の事業所に勤務中(第1号厚生年金被保険者期間中、一般厚年期間中)であれば、障がい厚生年金の請求は、もちろん、年金事務所に提出するということになります。

(3)

共済組合・私学事業団の「新3階部分(退職等年金給付)」はワンストップサービスの対象外

 地方公務員共済組合、国家公務員共済組合連合会、私学事業団の決定・支給する「新3階部分(退職等年金給付)」については、ワンストップサービスの対象とはなりません。
 退職等年金給付というのは、公的年金とはまったく別制度の「公務員版企業年金」といえるものです。厚生年金基金が年金事務所で手続ができないように、退職等年金給付も年金事務所では請求手続をできないと理解するといいでしょう。
 新3階部分、すなわち退職等年金給付の請求については、加入していた共済組合・私学事業団で手続をすることになります。
 ワンストップサービスの対象外の届書をまとめると、主なものは、次のとおりです。

ワンストップサービスの対象とならない主な届書

  • 障がい年金の請求書
  • 特定警察職員・特定消防職員の特別支給の老齢厚生年金の請求書
  • 共済組合・私学事業団の新3階部分(退職等年金給付)
  • 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書(年次ハガキ)
  • 現況届(ハガキ形式)
  • 脱退一時金請求書 など

(4)『政省令対応版被用者年金一元化ガイドシート』を発行

 政省令対応版の『被用者年金一元化ガイドシート』(社会保険研究所)を11月に発行いたしました。
 年金相談の窓口業務に資するように、ワンストップサービスの対象となる届書の情報を加筆し、充実した内容にしました。
 一元化後に受給権の発生した遺族厚生年金は、短期要件・長期要件とも、ワンストップサービスの対象になります。死亡届・未支給年金請求書も同様です。
 これらの情報を、1面で、コンパクトにまとめたのが、『政省令対応版 被用者年金一元化ガイドシート』です。
 また、あらたに、「一元化後の在職年金の支給停止のフローチャート」も登載し、激変緩和の対象となる人とそうでない人を、フローチャート図から見てわかるように表示しました。
 経過的寡婦加算や振替加算のように、一元化後に受給権の発生したもので、1円単位となる年金給付額と、中高齢寡婦加算や加給年金額のように、一元化後に受給権の発生したもので、100円単位が変わらない年金給付額の主なものについて、一覧表にして見やすく掲載しました。
 年金事務所などの現場で使われる 「一般厚年」「公務員厚年」「私学厚年」などの略称も、法律上の正規名称の欄に書き加え、登載しています。
 年金相談会では、この1冊を手元に置いておくと、公務員の加入歴のある相談者がお見えになっても、落ち着いて対応することができます。一元化後の年金相談会には、欠かすことのできないグッズとなっています。

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