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茨城県水戸市 保険福祉部 国保年金課

 水戸市は人口約27万人。江戸時代は水戸徳川家が治めた地であり、人気時代劇「水戸黄門」でもおなじみの第2代藩主・水戸光圀や、「偕楽園」や藩校「弘道館」をつくった第9代藩主・徳川斉昭がよく知られている。また、名産の納豆や梅も有名なほか、実は「オセロ発祥の地」「ルーズソックス発祥の地」でもあるという意外な側面も持つ。水戸市の国保年金課では、忙しい時間をぬって相談に来るお客様の立場に立ち、限られた時間で適切に説明できるよう心掛けているほか、今後も予定される制度改正に備えてスムーズに対応できるようにと努めている。

お客様にとって有利な制度改正は職員にとっても説明しやすい

 窓口に寄せられる相談のなかで、最近多いのは免除に関するものだ。理由としては、昨年度から約2年遡って免除が受けられるようになったことが大きいと考えられる。
 「2年遡って免除申請できるようになった分、免除期間を調べるのに時間がかかるなど事務処理に手間がかかるようになり、1件当たりの相談時間は長くなりました。でも、お客様にとっては有利なことなので、こちらも説明がしやすいです」と髙久係長。以前は、8月などに免除の相談に来られた方は前年度の免除を受けられなかったので、「どうしてだ!」「知らなかった!」と怒る人もいたが、いまはそのようなことがない。
 免除申請を受ける際には、将来の年金の受け取り額が減るというデメリットもきちんと伝えるようにしている。それでも免除を選択する方が多い。やはり、仕事を辞めた方などにとっては、毎月約1万5,000円を払っていくというのは厳しいようだ。
 障害年金に関する相談も多い。だが、初診日がいつかを特定するのが難しい。初診日がどうしても特定できないときは、「とりあえず、この日を初診日として話を進めていきますが、よろしいですか?」と確認することもある。そうしないと、請求もできないからだ。
 「難しい案件をうまく処理できたときは、よかった、ホッとしたという思いがします。逆に、うまく対応できなかったときは、滅入ったり反省したり。7年担当していても、まだまだそういうことはあります」(髙久係長)。
 一方、高松さんは給付事務を担当し、職員が受け付けた書類のチェックをしている。その際、障害基礎年金の受付事務マニュアルを見ながらチェックしているが、認定日については、例えば人工関節を入れた日が認定日になるなど例外もあるので難しい。
 「例外のせいでお客様にまた来ていただくのは申し訳ないので、相談には十分な時間をかけるようにしたい。でも、仕事の合間をぬって来られる方もいるので、あまり時間をかけてもいけない。そのバランスをどうとるかにも悩みますね」(高松さん)。

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