千葉県船橋市 市民生活部 国民年金課
免除の遡及期間が一目でわかる「申請日別免除早見表」を作成
船橋市役所では「接遇日本一」をスローガンに掲げて接遇向上に取り組んでいる。「各課で毎日、職員が順番でその日の『あいさつリーダー』を務め、朝礼時に『接遇の基本』を唱えたりして、全員でお客様の立場に立った接遇を心がけています。もちろん国民年金課でも実践しています」と同課の武藤三恵子課長は説明する。
また、今年3月からは新たに「ほめよう朝礼」も市役所全体で始まった。これは、各課で「相手より先にあいさつしましょう」「きちんと敬語を使いましょう」などとその日の目標を決め、いちばんできた人を翌日の朝礼で発表し、職員のモチベーションを上げるというもの。「選ばれてみんなに拍手されると、やはりうれしいもの。さらに上を目指そうと、やる気につながります」と同課の国民年金班長の松澤充敏さん(担当3年目)は話す。
国民年金課に最近多く寄せられる相談の1つは免除に関する内容。これは昨年度から、免除が2年1カ月前まで遡って申請できるようになったこととも関連がある。遡及期間は申請日や学生納付特例かどうかなどによって異なり混乱しやすいため、船橋市では遡及期間が一目でわかる「申請日別免除早見表」を独自に作成した。考案したのは松澤さん。使いやすい表だと職員間で好評だ。
しかし、免除を受けるということは、将来の年金の受け取り額が減るということでもある。担当4年目の川口典顯さんは、「免除の相談に来た方には、必ずそのメリットとデメリットを伝え、その上で免除を受けるかどうかを選択していただくようにしています。また、専門用語は使わず、わかりやすい言葉を使って説明するようにも心がけています」と話す。
年金制度は複雑で難しい。今年で担当3年目の國岡慶太さんは、大学卒業後に採用されて最初の配属が国民年金課だった。「日本年金機構が主催する研修会への参加やマニュアルだけでは理解できず、実践のなかで覚えていくことが多かったですね」と振り返る。