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【市民セミナー】
自宅で暮らし続けるための住まいの整備
〈年住協 市民セミナーより〉
「住まいの整備」は「どう暮らしたいか」ということ

リフォームは「一時払いの保険」

 住まいの環境を整備する方法の1つとしてリフォームがあります。リフォームの規模により、その費用はさまざまですが、それなりにお金がかかります。

 でも、リフォームにある程度お金を出しても、早いうちにやれば、それだけ長い時間、便利に安心して住めるわけです。それを私は年単価と言っています。たとえばリフォームに100万円をかけて10年住めば、年単価は10万円で済みます。

 しかし、私のところにいらっしゃるような方は皆さま、3か月後に病院から退院しますとか、行くところがないのでどうしても住宅を改修したいとか、そのような方たちです。リフォームに100万円かけたとしても、3か月後にもっとひどい状態になり、また病院へ行かなければいけなかったり亡くなったりすると、年単価はものすごく高くなってしまいます。そういう観点で考えますと、なるべく早いうちに決心して、早くやったほうがいい、というのが1つの考え方です。

 私は、リフォームは「一時払いの保険」と考えたらどうかと思うのです。ずっと働いてきて、退職後にやっと手に入れた自由な時間を豊かに安全に、そこに住み続けられるとしたら、それを保険と思い、掛けてみてはどうか。満期というものがなく掛け捨てになってしまいますが、元気で暮らし続けられたことが満期のごほうびと言ってもいいのではないかと思います。

介護が必要になっても安心して帰ってこられる

 これは障害のある車いすの方の家の改修の例です。元はこのようなお宅でした(写真6)。それをこのように変えました(写真7)。車いすの方で、食事をしながらテレビを見たいというご要望でしたので、居間にあるテレビが見える位置にテーブルを設置しました。車いすでも座れるようにテーブルの脚の位置を決めました。ご家族が来たときにはテーブルを大きくして食事ができるようにしてあります。鍋物などをしたときに、車いすの方でも鍋の中が見えるように、テーブルの中央を円型に下げ(ダークグレーのふたがある)、そこにコンロを入れるようにデザインしました。

【写真6】改修前 【写真7】改修後
写真6、7

(テーブルデザイン:清水忠男)

 キッチンは高さを調節することができるようにしました(写真8)。この方は脳の病気で、私が伺った時は寝たきり老人という感じでしたが、食器洗いをなさるようになったら本当に生き生きしてきました。自分でできることがあるということがどれくらい大事かということをまざまざと見せられました。

【写真8】

写真8

 この方は、リフォームしてから1年ぐらいで亡くなられてしまったのですが、その後、ご主人からお電話があり、「床暖房をつけたり、お風呂もつくったり、全部で1200万円くらいかかったが、老後のお金の使い方としてはすごくよかったと思う」とおっしゃいました。そして、「もし自分に何かあって、介護が必要になっても、自分は安心してこの家に帰ってこられる」とおっしゃってくださいました。何人もの方が、自分の家がバリアフリーであると安心していられるとおっしゃいます。これが私の言う保険という意味です。

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一般財団法人 年金住宅福祉協会
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