HOME ≫ 年金広報 ≫ クローズアップ年金事務所 ≫ ① 全国統一のマニュアルと地域性とを調整しながらも、お客様第一の目線で業務を遂行――佐藤 進所長
年金広報タイトル

︱2018.10.15 10月号 (通巻712号) Vol.67

掲載:2018年10月15日
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大曲年金事務所(秋田県大仙市)

年金事業の実績を支えるたゆまぬ努力と、
ルール・納期・体(健康)を「守る」の徹底、
そして、職員のプロジェクトチームが
事務所の課題に真っ向から取り組む

 大曲年金事務所では、平成29年度末の管内事業所の厚生年金保険料収納率が全国平均以上である。同じく管内市町村の国民年金保険料の納付率は80%の大台に乗せた。この実績を支えているのは、管内の事業者や住民の年金制度への理解と信頼はもとより、その理解と信頼の確保に、年金の事務手続や相談を通じて取り組んできた同事務所のたゆまぬ努力の結果にほかならない。大曲の花火大会も終わり、暑い夏もようやく終わりを告げた9月13日、大曲年金事務所を取材した。

全国統一のマニュアルと地域性とを調整しながらも、お客様第一の目線で
業務を遂行 ――佐藤 進所長

 秋田県内には、秋田・大曲・鷹巣・本荘の4つの年金事務所がある。その一つ大曲年金事務所は、JR奥羽本線の大曲駅から徒歩1分の立地にあり、大仙市・横手市・湯沢市・仙北市・仙北郡・雄勝郡を管轄する。
 大曲年金事務所の佐藤進所長は、平成30年1月に同事務所長として赴任。それまでは東京都杉並区にある日本年金機構本部の人事会計部門会計・資産管理部地域経理グループ長であった。
 「秋田出身ですが、年金機構が発足した平成22年1月に栃木県内の年金事務所長に任命され、その後、福島県内の事務所長、そして、昨年まで機構本部にいたので、8年間秋田を離れ、ようやく戻ってきたという感じです」と、佐藤所長はほっとした様子で話す。
 大曲年金事務所は、総務課、厚生年金適用調査課、厚生年金徴収課、国民年金課、お客様相談室の4課1室体制。職員数は36名である。
 機構が発足して秋田を離れたが、それから8年が経過して戻ってきた秋田で感じた事務所職員の変化について、佐藤所長はこう話す。
 「機構発足当初、理念として職員の行動規範が掲げられ、それに沿って行動していくことが、お客様からの信頼につながるということで、取り組んできましたが、そこでは、お客様第一ということに重きを置いて、職員が業務を遂行するようにしてきました。それに伴い、サービスの質も徐々に改善されてきたと感じています。こうした変化は、わたしが赴任した栃木や福島でも感じてきたことですが、戻った秋田の大曲年金事務所でも、同様にお客様第一を考えて、業務に当たるよう変わってきたことを肌で感じましたね」
 また、佐藤所長の場合は、地元秋田、機構発足後は栃木・福島県内の事務所、機構本部、そして現在再び秋田と、さまざまな部署で業務に携わってきた。
 「機構が発足したときに全国異動となり、いままで秋田でやっていたことがほかでも同じかというとそうでなく、戸惑うこともありました。それがいまはマニュアルに沿って統一されているのですが、やはり、事務所が違えば、いろんな考え方があったり、地域性があったりするのは当然なのですが、マニュアルとのギャップを感じる場面もあり、実際に現場で、そこをどう調整していくか、苦労してきました」と、佐藤所長は、これまでを振り返る。
 しかし、地域性や独自性を重視して、業務を遂行していくことが望ましいやり方ではないことは、佐藤所長も重々承知している。ただ、佐藤所長が地域性にこだわるには理由がある。東日本大震災があった翌年に着任した、福島の相馬年金事務所と郡山年金事務所での経験があるからなのだ。とりわけ、相馬年金事務所は福島原子力発電所の事故で甚大な被害を受けた南相馬市を管轄していた。
 「相馬年金事務所は避難区域ではないが、原発のそばで、生活も容易ではない地域の方がいたり、避難した人が戻って来たりしていました。そうした特殊な状況のなか、事務所の職員もがんばって、地域の住民に寄り添うかたちで対応していたことが強く印象に残っています」(佐藤所長)
 大変な苦労と代えがたい経験を積んできた佐藤所長が、大曲年金事務所に着任し平成30年度の課題としたのが、3つの「守る」と5つの「PT(プロジェクトチーム、委員会)」の活動だ。
 「機構全体で取り組んでいる課題でもある事務処理誤りについては,減らさなければならないし、ゼロにしなければなりません。そのためには、地域ごとや事務所ごとにバラバラだったマニュアルを統一して、そのマニュアル通りに事務処理を行うことが重要です。つまり、『ルールを守る』ということ。極めて基本的なことですが、それを意識して実行することが重要だと考えています。そして、それを職員に認識させるにはどうしたらいいか、それがわたし自身の課題とするところです」と佐藤所長は話す。
 そのほか、収納関係では、「納期を守る」ことを職員に意識させる。もう一つが、事務の効率化を図り、健康維持に努める働き方改革の観点も意識して、「体(健康)を守る」ことを十分注意を払いながら、今年度の目標に取り組んでいる。
 また、5つのPTを設置。その実践活動を課題に掲げている。5つのPTとは、①主任会議 ②事務処理誤り防止委員会 ③CS(お客様満足)委員会 ④年金セミナーPT ⑤ねんきんネットの利用促進PTだ。
 「PTは職員自ら考え、主体的に行動することが目的のものです」(佐藤所長)
 機構が実施しているお客様アンケート結果では、全国平均を上回る好成績だという大曲年金事務所だが、サービス改善ということでは、毎週月曜日の全体朝礼で、CS委員会のメンバーが、機構の研修資料『サービス推進の手引』のなかから、重要だと思うことを発信。事務所全体の取り組みになるよう職員に伝達し実行に移している。
 4市2町1村を所管する大曲年金事務所だが、その市町村との協力体制は盤石、と佐藤所長は胸を張る。このことは事業実績にも表れている。平成29年度末の国民年金保険料の納付率でみると、所管の市町村全体で80.4%となり、80%の大台に乗せた。
 「これには市町村の窓口での対応や指導の効果もあります。また、大曲年金事務所が発送する督促状や特別催促状などについても、市町村にご理解いただき、ご対応いただいていることの効果も非常に大きいです」と佐藤所長は話す。具体的に、市町村との協力連携ということでは、今年は5月に新任担当者の研修会を実施。また、毎週1回、横手市、湯沢市には、職員が出向いて出張相談を行うなど、市町村との連携を意識した取り組みを事務所の事業として位置づけていることが、市町村との盤石な連携関係維持につながっている。
 最後に抱負について伺うと、佐藤所長は、
 「お客様からの信頼を得るバロメーターが基幹業務における実績だと考えています。いかにこの実績を上げられるかが重要です。統一した取り組みは機構全体として示されていますが、地域性もあるので、分析した結果を元に、独自対策も検討しながら、そのなかには職員の意見も取り入れていきたいと考えています。また、目標の達成に向けて、自ら考えて行動することも、いまの機構のスタンスにほかなりません。そうした自主性を持った職員を育成していくことも、所長のわたしの使命だと思っています。また、繰り返しになりますが、事務処理誤りは、なんとしても根絶しなければいけません。それには、リスクの背景に何があるかを職員一人ひとりが、イメージすることでルールを守ることができるので、そういう人間を育成して、増やしていきたいです」と、話を締めくくった。

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