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年金広報タイトル

︱2018.9.14 9月号 (通巻711号) Vol.66

掲載:2018年9月14日
全国都市国民年金協議会総会及び研修会
(大分市)は台風で中止

 第56回全国都市国民年金協議会総会及び研修会が平成30年8月23・24日の2日間、九州ブロック・大分県大分市のJ:COM ホルトホール大分で開催される予定であったが、台風20号の襲来により中止となった。会員都市813都市のうち、212市区(268名)が参加することになっていた。
 1日目は年金の最新制度説明会と分科会が、2日目は総会と基調講演、分科会報告・事例発表等が予定されていた。予定していた内容を以下にお知らせする。

2日目予定(1):総会

 2日目は総会が予定され、「国民年金制度改善についての要望書(案)」については、承認後に厚生労働省及び日本年金機構に手交するとともに、次期総会開催市についても承認が求められる予定であった。

総会次第

開 会

会長挨拶…全国都市国民年金協議会会長 佐藤樹一郎大分市長

来賓祝辞…加藤勝信厚生労働大臣(代理)・日本年金機構理事長(代理)

来賓紹介…〔厚生労働省〕高橋俊之年金管理審議官、〔日本年金機構〕事業推進統括部長、他

議長選出

議事
(ア)会務報告
(イ)議案審議
 ・第1号議案 「国民年金制度改善についての要望書(案)」について
 ・第2号議案 次期総会開催市について

閉 会

 第1号議案の「国民年金制度改善についての要望書(案)」の内容は次のとおり。また、第2号議案では、来年の第57回総会の開催市として、東北ブロックの仙台市が予定されていたが、今回の中止に伴い、後日、書面決議が行われ、両議案とも平成30年9月10日付で承認された。

国民年金制度改善についての要望書(案)

1 国民年金事務の一元化について

(1) 国民年金事務の日本年金機構への一元化
 現在の国民年金事務は、取り扱い内容により、市区町村と年金事務所とで窓口が分かれているため、被保険者にとって極めて分かりづらい状況にあるうえに、市区町村を経由し、日本年金機構で処理・審査される事務については、それぞれに処理時間を要するため非効率であり、結果として住民サービスの低下を招いている。
 また、「マイナンバー制度」の導入により、日本年金機構は、すでに住民基本台帳情報について市区町村を経由することなく取得することが可能であり、平成31年1月以降には課税台帳等の公簿情報の取得も予定されている。
 さらに、戸籍情報についても、コンビニエンスストア等における証明書等の自動交付サービスの拡充が図られているうえに、インターネットの普及により、窓口に来なくても申請書様式を自宅等で取得できるほか、近い将来には、マイナポータルでの電子申請も予定されるなど、市区町村に年金窓口を設ける必然性がより一層希薄になっている。
 このような状況に鑑み、国民年金事務については、日本年金機構へ一元化を図ることを要望する。
 併せて、一元化を図るにあたっては、住民サービスや利便性確保の観点から、希望により日本年金機構の出先窓口を市区町村庁内に設置できるようにすることも、併せて検討すること。
 なお、国民年金事務の一元化や出先窓口の市区町村設置等が実現されるまでの間、段階的措置として、次の(2)から(5)までの事項について早急な対応を要望する。
(2) 障害年金事務の窓口一元化
 障害年金事務については、障害内容及び年金制度に関する総合的かつ専門的な知識を必要とするため、比較的短期間で人事異動があり、しかも少人数で担当せざるを得ない市区町村職員では対応の質の維持や継承が困難なため、請求者の相談ニーズに十分応えることができていない状況があり、窓口対応に長時間を要するだけでなく、書類不備による返戻等も多く、請求者の負担を増やすこととなっている。
 そのため、窓口一元化の第一歩として、年金記録を保有し、専門的な職員体制の構築が可能な日本年金機構における障害年金事務の窓口一元化の早期実現を強く要望する。
 併せて、次の段階的措置として、給付全般の窓口一元化についても検討を進めること。
(3) 障害年金請求書不備の場合の本人への直接返戻
 障害年金センターが設置されて以降、市区町村からの照会にスムーズに対応してもらえる反面、市区町村における形式審査に不備がない場合でも、日本年金機構の事務処理上の都合(外字登録・請求後の住所異動による請求書の書き換えなど)による返戻、診断書の内容に関する説明を含めた返戻など、形式審査の範囲を超えた対応を市区町村に課す事例が増え、対応に苦慮している。
 そのため、市での受付時に不備がない場合は、障害年金センターから本人へ直接返戻するよう変更すること。
(4) 障害状況確認届の直送化
 障害状況確認届については、市区町村においても郵送を中心としたやり取りであることから身近な市区町村窓口で受付する必要がないうえに、更新の可否や次回の診断書提出時期等についての問い合わせも多く、住民にとっても照会先が不明瞭となっており、混乱をきたしている。
 迅速な審査につなげるためにも、返信用封筒を同封するなど、市区町村を経由せず、受給権者が障害年金センターに直送できるようにすること。
(5) 研修及び情報提供の充実
 一元化までの間、住民サービスの向上を図るため、市区町村職員の知識確保の機会として、厚生労働省及び日本年金機構主催の研修は必須である。
 前回、第55回要望書にて「研修・情報提供の充実」を求めた要望に対し、「研修体制の充実及び新規事務が発生した場合などの事前説明会については、日本年金機構と連携をとりながら実施していく」との回答をいただいたが、未だ積極的に実施されておらず、回答と実際の対応が異なる事象が散見される。
 そのため、研修・事前説明会などの実施については、厚生労働省及び日本年金機構が責任を持って実施するよう、再度強く要望する。

2 国民年金事務費交付金について
 地方財政法第10条の4で規定されている国民年金等事務取扱交付金については、平成25年度の実態調査により改善された部分もあるが、その後、一部の基準額が減額されるなど、多くの市区町村で慢性的な超過負担となっている。
さらに、交付金算定基礎のひとつである第1号被保険者数の減少等により、交付金が縮減されており、マイナンバー制度本格稼働に伴い、より一層の減額が見込まれているところである。
 しかし、その一方で、年金制度については、制度改正や事務変更等が頻繁に行われており、それに伴い、窓口来庁者や問い合わせの増加、システム研修対応など、市区町村担当者の負担は増大している。

(1) 国民年金事務に要した経費の全額支給
 本来、法定受託事務である国民年金事務費は、超過負担が発生しないことが前提であるが、超過負担の発生により国民年金事務従事者の削減や協力連携事務の縮小を余儀なくされ、市区町村における円滑な事務の執行に支障をきたしている現状から、国民年金事務に要した経費全額を支給するよう強く要望する。
 併せて、超過負担が解消されないのであれば、法定受託事務内容の縮減もしくは簡素化を図るよう検討すること。
(2) 算定基礎及び算定項目の見直し
 算定基礎項目である第1号被保険者数は、少子高齢化の進展及び厚生年金適用拡大により、対象者数が減少している反面、雇用形態の変化に伴い資格異動手続きを短期間で繰り返すことなどにより、窓口対応件数は増加している。
 さらに、職員定数の削減及び事務効率化の観点から、窓口業務の委託や正規職員以外を採用する市区町村も増加傾向にあるが、平成18年度以降の人件費と物件費に区分して上限を設けて算定する現行の方法では、これまで人件費として算定されていた経費は物件費に算定されることから、市区町村の創意工夫が交付金を減額させるという状況を生じている。
 そのため、交付金については、実情に即さない経費の枠組みや係数などを見直し、市区町村の事務処理実態を反映する仕組みへの変更を強く要望する。
(3) 事務費交付金などの事務軽減
 交付金申請や決算にかかる事務は複雑かつ膨大であり、短い期間での報告となることから、市区町村の負担が非常に大きいため、簡略化を図ること。また、交付金変更に係る通知については各市区町村の予算編成時期を考慮すること。
(4) 「マイナンバー制度」による影響の軽減
 「マイナンバー制度」の導入に伴い、国と地方の情報連携が始まることにより、市区町村における国民年金事務が一気に軽減される見込みではないことから、国民年金等事務取扱交付金が急激に下がらないよう特段の配慮を行うこと。

3 国民年金制度に係る要望について

(1) 障害基礎年金の誕生月に提出する障害状態確認書(診断書)の要件緩和
 障害基礎年金受給権者は、概ね1年から5年ごとに誕生月にあわせて障害状態確認届が送付され、誕生月中に受診して月末までに提出するようになっているが、病院の予約がいっぱいで誕生月に受診できない場合が見受けられるなど、受給権者及び病院ともに障害状態確認届の提出に苦慮している現状がある。
 障害基礎年金請求時に提出する診断書が認定日の3カ月以内としていることから、障害状態確認届についても受診期間を延長するなど要件緩和を図ること。
 併せて、20歳前傷病による障害状態確認届についても、現状は6月末に送付して7月末までの提出となっているが、送付及び受診期間を1カ月程度早めるよう検討すること。
(2) 20歳前傷病による障害基礎年金請求時の初診証明の要求緩和
 20歳前傷病を原因とした障害基礎年金請求時の初診を証明する書類については、現行、知的障害を除き、その傷病で一番最初に行った病院の受診状況等証明書を必ず添付させているが、初診と思って取得した受診状況証明書に他院からの紹介と記載されていて取得しなおさなければならないケースがみられ、その都度、手間と証明書代が追加でかかり、申請が遅くなる現状がある。
 障害基礎年金は、初診から1年6月を経過した日を障害認定日とすることから、20歳前障害については、18歳6カ月までの受診状況等証明書であれば有効とみなすよう、初診証明の要件緩和を図ること。
(3) 障害基礎年金の子(施設入所者)の加算に係る生計維持関係の適正化
 障害基礎年金の請求時や受給権者所得状況届・生計維持確認届提出の際、加給年金対象の子がいる場合、受給権者が子を自ら育てることができず、施設に預けるケースも見られ、生計維持に関して相談がある。
 子が施設に入所していても生計維持関係にあるのかどうか基準があいまいであり、他法との適合性がとれていないように思われる(児童福祉施設等に入所している子にかかる児童手当は、施設等の設置者に支給することになっている)。
 障害基礎年金受給権者本人が自ら子育てできず、かつ、施設入所の費用負担がないのであれば「生計維持関係なし」として取り扱うなど、適正化を図ること。
(4) 老齢基礎年金請求書内への支給開始年齢確認ページの設定
 老齢基礎年金を請求する際、窓口にて繰上げ・繰下げ請求の意思確認を行い、別紙に記入しているが、重要な項目であるにもかかわらず、請求書本体にページが設けられていないことから、確認漏れが生じる可能性が高い。
 そのため、老齢基礎年金の請求書本体に、機構独自様式である繰上げ・繰下げ意思の確認ページを設けられるよう法整備等を行うこと。

4 日本年金機構への要望について

(1) 住民への電話サービスの向上及び応答スキルの向上
 近年、年金事務所及びねんきんダイヤルへ電話がつながらないことや、自動音声案内のガイダンスが長く複雑でわかりにくいうえに、特に、ねんきんダイヤルは誤った案内をすることが多く、年金事務所での手続きを「市区町村の窓口で」と案内したり、手続きに必要な書類の説明漏れも多いため、市区町村への苦情が絶えない状況にある。
 そのため、日本年金機構は、年金事務所及びねんきんダイヤルにおいて正確な応答ができるようスキルの抜本的改善を図るとともに、回線数を大幅に増加して応答率の向上を図ること。併せて、高齢者も電話しやすいよう自動音声案内ガイダンスを見直すよう強く要望する。
(2) 市区町村職員からの電話照会に迅速に対応できる体制整備
 市区町村では、窓口対応の際、日本年金機構への電話照会が必須となっているにもかかわらず、年金事務所もねんきん加入者ダイヤル(市区町村用)も照会電話が非常につながりにくく、住民を窓口で長時間待たせることが常態化している。
 特に、ねんきん加入者ダイヤルでは、照会可能項目が限定的であり、不足情報は年金事務所へ再照会が必要となるうえに、不必要なガイダンス等により必要以上に時間がかかったり、正確な情報が提供されないケースも多くみられ、非常に利用しづらい状況にある。
 そのため、日本年金機構は、市区町村職員からの電話照会に迅速に対応できる体制を整備するとともに、ねんきん加入者ダイヤルについては氏名検索・配偶者情報等回答項目を追加し、スキルアップを図ること。
(3) 市区町村との連携強化
 市区町村連携グループは、市区町村と年金事務所の連携強化を図るため、市区町村のニーズを的確に把握のうえ、「マイナンバー制度による情報連携の本格稼働」「年金生活者支援給付金」などの大幅な事務変更が見込まれる場合は、市区町村で十分な準備期間を設けられるよう、事務説明会の早期実施や早い段階での情報提供などを積極的に行っていくことを強く要望する。
(4) 日本年金機構内での組織内連携の強化
 日本年金機構では、組織改革の一環として、広域事務センターへの事務統合など機能を集約しているが、一方で事務権限が明確に分かれ、組織内での連携が取れていない状況が見受けられる。また、市区町村からの疑義に対する担当窓口が分かりにくいうえに、返戻文書に担当者名がないため、速やかに回答を得られない実情などもある。
 今後、全国で集約化を進めるにあたり、市区町村にも照会先を明確に示すとともに、照会に対して速やかに対応できるよう、組織内連携の強化を図ること。

5 制度改正に係る事務説明会の開催について
 年金制度については、今後、平成31年1月以降に予定されているマイナンバー利用による日本年金機構から市区町村への情報連携開始や2019年10月実施予定の年金生活者支援給付金など、大幅な事務変更が見込まれている。
 平成31年1月以降のマイナンバーによる情報連携では、日本年金機構が課税情報を取得することができるようになることから、主に免除事務にかかる大幅な事務変更が見込まれており、また、年金生活者支援給付金についても、申請受付の一部について市区町村の窓口で受付することが想定されている。
 このように、大幅な事務変更が見込まれる制度改正の際は、人員配置も含めた準備期間及び予算要求等が必要であるため、市区町村の予算計上時期に間に合うよう、早期の情報提供を行うこと。
 併せて、今回のような大きな法改正時には、市区町村からの開催要望の有無にかかわらず、日本年金機構と連携のうえ、市区町村担当者職員対象の事務説明会を適時開催し、厚生労働省及び日本年金機構が主体となって、早期に詳細な情報提供を行うことを強く要望する。
 なお、事務説明会の開催案内については、市区町村の予算計上が可能な時期までに周知を図ること。

全国都市国民年金協議会  
会長 大分市長 佐藤樹一郎

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第56回 全国都市国民年金協議会総会及び研修会(大分市)は台風で中止

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