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︱2018.4.13 4月号 (通巻706号) Vol.61

掲載:2018年4月13日
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京都府京都市 保健福祉局生活福祉部保険年金課

政令市は法定受託事務で
年金機構との連携・調整役となり
区をサポート マイナンバー利用による届出省略で
住民と接する機会を失うことに危機感

京都市役所。道路を挟んで向かい側には「本能寺の変」で有名な本能寺がある。

 3月5日からマイナンバーを年金関係の届書に原則記載することになった。2月27日にマイナンバー利用に伴う「国民年金市町村事務処理基準等の一部改正」の通知が発出され、1週間足らずでの施行だったが、京都市では、マイナンバー利用の円滑実施に向け、2月には年金事務所(日本年金機構)および窓口の区役所とも事務処理内容の確認や調整を進めてきた。施行直後の京都市のねんきん最前線を取材した。

法定受託事務として国民年金事務が分担されたからこそ
市町村と年金機構との連携体制の強化が必要

 国民年金は国の制度だが、市町村が役割分担して担う事務が法定受託事務だ。地方分権一括法により、そうなったのだが、それは、先に陶山係長が指摘するように、国民年金事業を担当する職員を縮減させることにもなっている。

 「市役所の職員人事でも若い人には、いろいろな仕事を経験させるような風潮になっています。だから、年金に限らず、特定分野におけるスペシャリストを育成することは、非常に困難な状況になっているのです。そうしたことから、いま、京都市においても、若い人に国民年金事務についてのスキルやノウハウを継承させていくことが課題になっています。特に、一定の知識やスキルが求められる障害年金については、対応できる職員が限定されるようなことになってしまっているのです」

保険年金課の田中超課長

と、同市保険年金課の田中超課長は市職員のスキルアップやノウハウの継承に頭を悩ます。

 その一方で、区において国民年金の事務を担ってきたベテラン職員の真本係長と永濱係長は、年金事務所について「社会保険庁改革で人材が流出したり、情報流出などの対応に追われ本業に専念できなかったりしていたことが影響しているのだとは思いますが、以前に比べて、事務処理について問い合わせても、的確に対応してくれなくなった」と、年金事務所の職員のレベル低下を指摘する。

 これについて、陶山係長は「スキルが低下するなか、年金事務所はマニュアルを頼るしかないように見受けられる」と話す。

 そうした年金事務所の対応に関連して、田中課長は、年金事務所が障害年金の受給者に対して取った行動に怒りを露わにする。

 「障害年金の認定に地域差があるということで、国は審査部門の一元化を行いました。その結果、年金機構から現在、障害年金を受給している住民に対して、障害の状態が現状のままなら障害年金の支給を停止する、といった内容の連絡をしたのです。しかも、そのことを、わたしたちは、連絡を受け取った住民から相談を受けて、初めて知ったのです。市の立場としては、障害年金を請求する住民には、受給してほしいという思いを持って、請求書を作成していただき、年金機構に書類を送っています。障害年金の裁定は年金機構の事務ですが、請求書を受け付けた市に対して、何の連絡もなく、そうした連絡を一方的に送付したことには憤りを感じます。法定受託事務は市町村が担う役割ではありますが、役割分担されたからこそ、年金事務所との連携体制の強化が必要だと思います」

と、田中課長は語った。

京都市の皆さん。右から保険年金課の田中超課長、新谷道一さん、陶山貴史係長、山科区役所の永濱和代係長、西京区役所の真本弘基係長。

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