2転倒防止器具の設置方法

L型金具で固定する方法

 L型金具は、壁側は柱や間柱(まばしら)に、家具なら心材に、ビスをねじ込むようにして取付けます図4)。
 壁や天井には、大抵45㎝程度の間隔で木材か金属の下地が入っています。家具は、天板の縁に下地が入っています。もし、下地がない場所にL型金具を取り付けても、地震で簡単に外れてしまい効果がありません。

図4 壁や家具の下地

図4 壁や家具の下地

下地の探し方

 下地の位置を探す方法は、下地探知用のセンサーや、プッシュピンといった器具、または、音によって判断することもできます図5)。
 台所にある"すりこぎ"で軽くたたいて、太鼓のような"ボンボン"と響く音なら下地はその位置にはありません。同じ力で叩いて"コンコン"という高い音がすれば、その位置に下地があります。
 壁側、家具側両方の下地を探して、しっかりと取り付けましょう。

図5 下地探しの器具と方法

図5 下地探しの器具と方法

ポール+ストッパー式

 賃貸住宅などで、壁に穴をあけることができない場合は、突っ張り式のポールを使用します。ポールを使用する際も、天井と家具の下地がある場所へ取付けます(図6左)。
 また、家具の下部には"ストッパー式"を挿入します(図6右)。ストッパー式は、くさびの役目を果たしてくれるので、家具が倒れにくくなります。

図6 ポール(左)ストッパー式(右)

図6 ポール(左)ストッパー式(右)

さいごに

 家具類を固定する活動をはじめて10年が経過しました。平成27年度からは、愛知県や名古屋市にも家具の固定を推進するための予算がつくようになりました。家具の固定によって、地震の際に亡くなったり、怪我をする方が1人でも減ることを願っています。

一般社団法人わがやネット 公式ウェブサイト
http://www.wagaya.net/

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