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くらしすとEYE
終活
掲載:2014年11月15日

突然の葬儀、そのとき何をすればいいの?

  費用ってどれくらいかかるの?

葬儀にかかる費用とは

 不幸は時期を選べません。葬儀のためにどの程度の用意が必要なのかということも、気になります。

 葬儀にかかる基本の費用は、

①葬儀にかかる費用 + ②会葬者に対する接待費用 + ③宗教家へのお布施

 となります。

①葬儀にかかる費用
 祭壇、棺といった葬具や消耗品から、スタッフのサービスまで、葬儀社に支払う料金。葬儀社により価格設定も違いますが、基本として示されている内容が「葬儀セット(葬儀一式)」なのか「祭壇セット(祭壇一式)」なのか「祭壇料(祭壇のみ)」なのか等により、上乗せされる項目も異なり、最終的な価格が変わってくるため、注意が必要です。

②会葬者に対する接待費用
 通夜振る舞いや告別式料理、会葬返礼品にかかる費用です。当然、会葬者の人数により増減します。規模が大きくなるほど接待費用は多くかかりますが、会葬者が多ければお香典も多く入ってきます。家族だけなどの小規模な葬儀は、総費用は抑えられますが、結果として遺族が負担する額が大きくなるケースが多いです。

③宗教家へのお布施
 仏教であれば、戒名をいただいたり、お経をあげてもらったことに対するお寺へのお礼が必要になります。これは寺院や宗派などによって大きな違いが出る部分です。もちろん、無宗教の葬儀であればこの費用は不要です。

 一般財団法人 全国消費者協会による「葬儀についてのアンケート調査」報告書の最新のデータによると、葬儀にかかった費用の全国平均は約190万円。そのうち、葬儀社に支払った額は約120万円となっています。地域によってもバラツキがあり、北関東などは高額になる傾向があるようです。

 葬儀社に支払う①と②については、①で含まれている内容が不明確であったり、②で人数が増えればその分が加算されることにより、終わってみたら予算を大きく超えていたということもあり得ます。尾上さんはこのトラブルを回避するため、細かい見積りを求めることを勧めます。
 「お料理や返礼品などの"立て替え金"の部分も全部含めて、これ以上1円も追加がかからない見積りを出してほしいと言ってください。そうすると、会葬者の人数や会場など、具体的なことを聞かれます。リアルな数字を言うほどかっちり見積りができるので、このやりとりが必要です」(尾上さん)
 また、③の宗教家へのお布施もわかりづらいものですが、これも尋ねていいとのこと。
 「年中あることではありませんから、式の前に『不慣れなのでお布施についてよくわかりません。どれくらいお納めしたらいいですか?』とお聞きしていいと思います。多くの場合、『○円〜○円』と幅のある言い方をされると思いますから、その中でできるだけを納めればいいわけです」(浜名さん)

"家族葬"時代の葬儀の価値観

 葬儀にお金をかけるのかどうか、どこにお金をかけるかといったことは考え方次第。葬儀も多様化し、『一般的な葬儀』という表現もしづらいといいます。
 近年、『家族葬』という言葉をよく耳にするようになりました。家族・親族を中心にごく親しい人だけで行う小規模な葬儀です。見積りが出しやすく、予算の想定を超えずに済みやすいというメリットがあり、その分、プラスアルファで何かをしようと自分らしさを追求した葬儀が増えているそうです。
 「祭壇や棺にお金をかけたいと考えられるのもひとつですし、物質的なことには重きを置かず、自分の考える理想的な葬儀であればいいということでしたら、全体的に費用を抑えてもいいでしょう。ただし、大規模な葬儀であれば、それなりの祭壇を飾ることで『あの方だからこうだよね、立派な葬儀だったね』という安心を、訪れた多くの方に与えることができます。逆に、小規模なのに大きな祭壇を飾ると『あんなにして大丈夫?』という心配を与えかねません。規模のバランスというものもあると思います」(尾上さん)

葬儀のいろいろな形

 このように価値観が多様化している現在、何に価値を見出し何をそぎ落とすのか、最期のお別れの形も実にさまざまです。葬儀のスタイルの変化などについて、濱名さんと尾上さんにお聞きしました。

●お別れ会
 宗教家を呼ばない無宗教の葬儀。音楽好きだった故人のために室内楽団を呼んでの音楽葬や、故人を囲んでの食事会など、宗教にとらわれないため自由な形式です。ただし、どんなスタイルでお別れをしたいのか、考え方やアイデアがしっかりしていることが大切だといいます。

●直葬
 儀式は行わずに直接火葬場に行って荼毘(だび)に付す、もっともシンプルな形。実際には死後24時間以内に火葬することはできないため、直接火葬場に行くことは難しく、あまり現実的ではありません。
 また、告別式だけで通夜は行わない『一日葬』も増加傾向にあるそうです。

●オリジナル会葬礼状  会葬者への挨拶状はテンプレートで作成するのが通常でしたが、礼状専門のライターとご遺族が話をしながら、ただひとつの文章を作成する人もいるそうです。『その人らしさ』を表現するためにプラスアルファの部分にお金をかける新しい価値観といえるでしょう。

●散骨
 納骨の代わりに山や海などにお骨を撒く儀式。気球のようなものにお骨を乗せて空に飛ばす『バルーン葬』や、ロケットに乗せて宇宙に送るような形まで出現しているそうです(!)。故人の希望で行われるケースが多いですが、遺族にとってはお参りするお墓がなく、後にさみしさを訴える方もいらっしゃるといいます。

●檜の棺
 参列者はご家族5人、お父様をお送りするご葬儀にて。葬儀自体は10万円ほどの予算のいちばんシンプルな区民葬でした。でも、「木に情熱を注いでいた材木屋だったお父さんを、檜の無垢の棺で送りたい」とのご希望。棺だけで120万円くらいかかりましたが、どうしてもそうしたいということで檜の棺でお送りしたそうです。想いの在り処がはっきりしたご家族のエピソードです。

※区民葬・市民葬とは
戦後、生活に困窮して葬儀を出すことが難しかった時代、これを救済するために葬儀社の団体が東京都と契約して始めた格安葬儀。この頃は『都民葬』といいましたが、現在は市区に引き継がれ『区民葬・市民葬』として継続されています。祭壇や棺などは最低限のしつらえですが、もっとも安価な葬儀ですと10万円程度で行えます(火葬料金、料理、車両などは別)。東京都の組合に属している葬儀社を通して依頼できます。他府県においても、行政が管轄するこういった制度について問い合わせてみる価値はあるでしょう。

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