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くらしすとEYE
健康
掲載:2014年9月15日

Let's METs 〜日常生活にMETsを取り入れよう〜

 糖尿病、心臓病、脳卒中、がん、メタボなどにならないよう『運動をしましょう』とはよく言われる話。とはいえ、マラソンをしたり、ジムに通ったり、筋トレをしたり…。なかなかその一歩が踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。
 厚生労働省がライフステージに応じた、健康づくりの指針として推進している「健康日本21」。この第1期では、「健康づくりのための運動基準2006」をベースに様々な推進活動が行われてきましたが、2013年に第2期に突入し、新たに「健康づくりのための身体活動基準2013」に変わりました。つまり、運動だけでなく、日常の身体活動も含めた健康づくりを意識しましょう、という方向へ変わりつつあります。そんな動きのなか、"METs(メッツ)"と呼ばれる運動強度を示す単位があるのはご存知でしょうか?
 今回はこうした運動指導やMETsについて詳しい、東北福祉大学・准教授の河村孝幸先生にお話しを伺いました。河村先生は学生指導の傍ら、心臓リハビリテーション指導士・健康運動指導士として、中高年者や疾患を持つ方への効果的な運動方法や安全性についての講演会を行うなど、活動は多岐にわたります。

  METsって何?

便利な世の中が活動量に影響も

 今までは運動=スポーツでした。ところが運動をしましょう、というメッセージを国が発信しても、なかなかハードルが高いのも事実です。さらに継続となると、より強い意志と意欲が必要。さらには時代が進み、パソコンや携帯電話1つで色々なことができる世の中になったことが、身体活動量をより減少傾向に向かわせている要因の一つ、と河村先生。
 買い物でも、今まではお店に足を運び購入していたものが、ワンクリックで家に届く。そうした便利さが、私たちの運動機会を少しずつ奪っていることは確かでしょう。実際、国民調査にて活動量を示す、"歩数"の平均値が年々減少していることも公表されているそうです。また、地域によって歩数にも格差が。47都道府県別で見てみると、東北や北海道は下位にランクしています。寒い地方であるほど外出する時間が少なくなり、車が主な移動手段であることなども、歩数が少ない原因といえるようです。

■図1 都道府県別歩数の平均値 男性(20〜64歳)

図1

■図2 都道府県別歩数の平均値 女性(20〜64歳)

図2

資料:独立行政法人 国立健康・栄養研究所HP 
平成24年国民健康・栄養調査報告【都道府県別結果について】より

アメリカ発!身体活動量を表すMETs

 便利さがもたらす影響で、私たちの体や機能は、昔の人たちに比べて衰えやすくなりました。だからこそ、今まで以上に日々の運動が必要です。ところが、裏を返せばこうした社会だからこそ、運動をしなさいと言っても、便利さをつい優先させて、継続した運動につながらない現状もあるようです。
 そこで取り入れたいのがMETsという考え方。Metabolic equivalentsの略で、活動・運動を行った時に、安静状態の何倍の代謝(酸素消費)をしているかを表した数値になります。アメリカで以前から運動処方(その人に合った運動強度・種類の提示)に使われてきたもので、日常で無意識で行っている運動、つまり身体活動の強度を示す単位のことです。例えば、階段を上る、掃除機をかける、子どもと遊ぶ、といった日々の行動が、安静時の何倍の代謝量というように表すことができます。

■図3 身体活動の定義

図3

METsはカロリーとどう違う?

 私たちが身近な、運動消費を示す単位としてはカロリーがあります。これはMETsとはどう違うのでしょうか?

■カロリーは、炭水化物、脂肪、タンパク質といった私たちの体内で利用可能な栄養素が燃焼した結果、どれぐらいの熱エネルギーが生まれたのかを表した数値です。

■METsは、運動や活動をした時にどれだけの酸素を消費したのか、をベースに考えた数値になります。

 例えば、30分のランニングで200キロカロリーの消費量、と謳われていたとします。ところが実際は、体重50kgの人と体重100kgの人が同じ30分のランニングをしても、二人とも200キロカロリー消費ではありません。体重によって、消費カロリーに差があるのです。体重が重い人ほど、酸素消費量は激しいため、短時間で同カロリーを消費。このように、カロリーは、体重に左右されて、各々が運動目標値を定めづらいデメリットがありました。ところがMETsは、共通認識として身体活動の負荷の程度が分かるのです。また、METsを使うことで、体重に基づいた消費カロリーも算出することができます。

METs×体重(Kg)×時間(h)=消費カロリー(kcal[キロカロリー])が算出可能

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