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エトセトラ
掲載:2013年11月15日

高齢男性の孤立化が進む!?

  定年後の男性に陥りがちなパターン

女性に比べて男性は孤独になりやすい?

 女性に比べて男性は孤独になりやすい? 老後を考えるうえで「定年後の男性は孤独になりやすい」という言葉はよく耳にします。例えば、定年後の自由な時間をどう過ごすかで、最も多く要望が挙げられる『旅行』では「夫婦で行く」はともかく「仲の良い男性同士」でといった光景は、やはり少ないようにも感じます。日帰りのバスツアーやさまざまな行楽施設においても、中高年や高齢の女性同士、母娘の親子などの組み合わせはよく見かける一方で、中高年男性同士という組み合わせは、ほとんど見かけないのではないでしょうか?また、カフェや飲食店でも同様ですよね。昼間のランチ時間など、数人の高齢女性がお喋りをしながら楽しく過ごす光景はよくありますが、逆はあまり見ません。こうした普段の日常を思い返してみても、男性が孤独化する要素を含む状況は見え隠れしているといえるでしょう。

歳を重ねるごとに会話が減少傾向に

 男性の孤独化を煽る1つの指標として、国立社会保障・人口問題研究所の「生活と支え合いに関する調査」のなかに、『普段どの程度会話(挨拶程度、世間話)をするか』について下記のような結果があります。【図1】では、毎日会話すると答えた人の数が、50歳を超えたあたりから男女ともに減少し、女性よりも男性のほうがその傾向が著しいことがわかります。また、【図2】では、会話頻度が「2週間に1回以下」という男性が女性よりも多く、また60歳以降で急激に増えていることがわかります。また、同調査では、65歳以上の単身男性の16.7%が「2週間に1回以下」と答えていることや、65歳以上の夫婦世帯であっても毎日会話する男性は85.4%、つまり裏を返せば15%は会話をしないという結果も。さらに、どんな人と会話をしているのかを調査した結果が【図3】です。家族や親族のみならず、友人や知人においても、男性のほうが会話比率はやはり少ないのがわかるかと思います。

図1 性別・年齢階級別会話頻度:「毎日」

図2 性別・年齢階級別会話頻度:「2週間に1回以下」

 
図1
図2
 

図3 性別・世帯タイプ別・会話相手別会話比率(65歳以上)

  会話比率(%)
家族・親族 友人・知人 近所の人 職場の同僚や元同僚 商店などの店員 医療・福祉・教育関係の専門家 電話相談の相談員 その他
男性
単独世帯 55.5% 64.1% 60.0% 21.8% 24.5% 40.0% 1.4% 6.4%
夫婦のみ世帯 90.2% 74.1% 73.7% 32.3% 33.4% 40.8% 1.0% 6.2%
女性
単独世帯 72.0% 76.3% 75.5% 14.2% 35.6% 40.2% 1.5% 6.0%
夫婦のみ世帯 91.4% 79.7% 81.4% 16.1% 44.2% 42.9% 0.3% 4.7%

<※図1、2、3すべて 国立社会保障・人口問題研究所「生活と支え合いに関する調査」(2013.7公表)より>

地域のなかでも孤独?

 定年退職を機に、生活基盤が「仕事や職場」から「地域」へシフトしていくなかで、地域活動やボランティアに勤しむ男性も少なくありません。実際、地域・ボランティア活動に、60歳以上男性で約52%(過去1年間に参加したことがある)、女性約43%と、回答しています。であれば、地域活動において「男性の方が積極的か」というと決してそうでもないことが【図4】から分かります。活動内容をみると、60歳以上男性3割以上が「自治会・町内会・老人クラブ・NPO団体などの役員・事務局活動」で、仕事の延長とも言えるもので、2位以下も仲間と何かをするというよりは、一人でモクモクと行うものが高い割合を占めています。

図4 過去1年間に参加した地域・ボランティア活動(60歳以上の男性)

図4

<内閣府「高齢者の経済活動に対する意識調査」(平成24年)より>

このままでは熟年離婚も!?

 定年男性を孤独化に追い込む要因の1つとして、「熟年離婚」があります。実際問題、60歳以上の離婚件数は年々増加傾向にあり【図5参照】、周囲でそうしたケースに至った夫婦の話題を耳にする機会も増えたのではないでしょうか? よく耳にするのは、男性からではなく、女性から離婚を決断するパターン。平成19(2007)年4月から離婚による年金分割の制度が導入されたことも「熟年離婚」に拍車をかけたといえます。また、女性の社会進出が目覚ましくなることで、男性に頼らず生きていけるだけの蓄えを女性が確保できるようになったことも大きいかもしれません。そうした状況を考慮してみても、家族間、夫婦間での会話が減少している人は、要注意が必要。会話のない冷えきった夫婦間にしびれを切らした女性が、「熟年離婚」というカウントダウンというリミッターをすでに切っているかもしれません。また、『仕事に打ち込み家庭を顧みず』という言葉があるように、料理や家事など一人で身の回りのことを出来ない男性が多いのも、離婚を助長させていると言えそうです。

図5 60歳以上の男性の離婚件数

図4

<厚生労働省「人口動態統計(確定数)の概況」(平成24年)より>

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