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くらしすとEYE
介護
掲載:2013年8月15日

家族の介護、誰がするの?

  介護の裏に潜む闇

介護にまつわる事件が急増

 介護疲れを苦に心中、殺人などの報道が相次ぐ昨今(※事件例を参照)、『介護』は大きな社会問題の1つです。これらの事件は決して他人事ではなく、身近に起こりうること。超高齢化社会に突入したいま、自分の親、また自分がゆくゆくは誰かの介護を必要とする時が訪れます。その時にどう対応する? 自分だったらどう対応してほしい? 事前に家族の介護について考えておくことが、いま求められています。また、介護の知識は最低限身につけておくこと! 知ることで、自分の身を守り、負担を軽減することにもつながります。「自分にとってはまだまだ先のハナシ…」決してそんなことはありません。いま、まさに真剣に介護と向き合うべき時。そこで今回は『介護者の実情』に迫りたいと思います!

 事件例(2013年)

【事件1】「認知症の母、殺してくれ…」

 母親(93)を殺害したとして、兵庫県警垂水署は1月10日夜、殺人容疑で神戸市垂水区名谷町の無職、李正子容疑者(68)を逮捕した。李容疑者は「母親から『認知症なので殺してくれ』と毎日言われていた。枕で口と鼻をふさいだ」と供述しているという。逮捕容疑は8日ごろ、市営災害復興住宅7階の自宅で、母親の育子さんを殺害したとしている。李容疑者は10日夕、JR垂水駅前の交番に出頭。署員が自宅を確認したところ、育子さんが介護ベッドの上で死亡していた。(産経デジタル 2013/1/11)

【事件2】「老老介護の果てに…」
 奈良県大和郡山市の市営住宅で2月9日、96歳の夫が、寝たきりの91歳の妻の首を絞めて殺害したとして、殺人容疑で逮捕された。夫は妻が施設に入所することを拒み、自宅で介護を続けてきた。しかし、100歳を間近に控えて自身の体力も限界に。妻との行く末を悲観して「一緒に死のう」と犯行に及んだ。献身的に介護してきた夫を知る近所の住民は驚き、やるせない気持ちを募らせる。(産経デジタル/2013/3/20)

半数近くは老老介護

 老老介護、という言葉をご存知でしょうか?これは、高齢者が高齢者を介護することを意味する言葉です。上記事件からもおわかりのように、この老老介護は、実に介護負担を助長させる一端となっているのが現状です。まず、下記の図1をご覧ください。65歳以上の介護者はなんと44.7%。約半数近くが、老老介護の域にあります。また、図2のように、老老介護の人数は年々増加傾向にあります。
 介護はベッド移乗、オムツ交換、排泄介助、入浴介助など、体力仕事。プロですら腰を傷める人が多いという介護を、体力のない高齢者が行うことがどれだけの負担か、容易に想像がつくはず。また介護を自宅で行う場合は、365日毎日ずっと続きます。同じことを繰り返し続けていく忍耐力、精神力、体力ともに揃わないと介護はできないといっても言い過ぎではないのです。

図1 年齢階級別にみた同居の主な介護者の割合

図1


<厚生労働省「国民生活基礎調査」(平成22年)より>

図2 年齢別にみた同居の主な介護者と要介護者等の割合の年次推移

図2


<厚生労働省「国民生活基礎調査」(平成22年)より>

介護者は妻か?娘か?嫁か?

 図3をみると、介護者は圧倒的に女性が多いことがわかります(同居で男性30.6%、女性69.4%)。要介護者との続柄別にみると、「配偶者」(同居)、子(同居)、子の配偶者(同居)の順に多くなっています。つまり、妻、娘、嫁が主な介護者ということになります。
 「高齢夫婦の夫が倒れて要介護に」という場面を想像すると、同居している息子は仕事で忙しく、介護はもっぱら高齢の妻が、あるいは息子が結婚していれば嫁が行う。一人親の場合は娘が介護を行う。そんな現代の家庭事情がみえてくるのではないでしょうか。

図3 要介護者等との続柄別にみた主な介護者の構成割合(%)

図3


<厚生労働省「国民生活基礎調査」(平成22年)より>

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